【ベラトールMMA】12月15日『ベラトール 212』&16日『ベラトール 213』ピックアッププレビュー

堀江ガンツ Gantz Horie

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初日:12・15『ベラトール 212』

まず初日、『ベラトール 212』のメインイベントは、王者ブレント・プリムスに挑戦者マイケル・チャンドラーが挑むベラトール世界ライト級タイトルマッチだ。

両者は昨年6月にも対戦し、この時は今回と立場が逆。チャンドラーが王者としてプリムスを迎え撃ったが、1ラウンドにチャンドラーが左足をマットについた際に足首を負傷。そのままドクターストップがかかりTKO負け。不運なかたちで王座を手放している。

その後、今年4月にダイレクトリマッチが組まれたが、この時は大会3週間前にプリムスが負傷し欠場が決まったために中止。今回あらためて、仕切り直しのタイトル戦が組まれることとなった。

チャンドラーは、2011年11月にエディ・アルバレスを破り世界ライト級王者になって以来、2度王座を獲得。タイトル戦はじつに9回経験しているベラトールライト級の“顔”的な存在だ。ミズーリ州立大学時代にNCAAディヴィジョン1でオールアメリカンに選ばれたレスリング力と、フィジカルの強さ、そしてそこから生み出される強打で、これまで多くの勝ち星を重ねてきた。昨年6月の不運な王座転落後もゴイチ・ヤマウチ、ブランドン・ガーツを破り現在連勝中。満を持して、プリムスへの雪辱戦に臨んでくる。

一方、王者プリムスは、柔術をはじめてわずか6年で黒帯を取得、現在MMA8戦全勝を誇る天才肌のファイター。しかし負傷もあり、前回のチャンドラー戦から1年半のブランクを経ての復帰戦となる。

はたして、欠場明けのプリムスが王者としての実力を証明するのか、それともチャンドラーが3度目の王座帰り咲きをはたすのか。注目のリマッチだ。

『ベラトール 212』セミファイナルには、元UFCヘビー級王座のフランク・ミアが出場。ハードパンチャーとして知られるジャビー・アヤラと対戦する。

ミアは今年4月にベラトール初参戦。ヘビー級王座決定トーナメントの1回戦で“皇帝”エメリヤーエンコ・ヒョードルと対戦したが、右フックでダウンを奪われると、そのままパウンドアウトされ、わずか48秒でKO負け。ヒョードル戦の前にはUFCでアンドレイ・アルロフスキー、ハーク・ハントに敗れており、3連敗となってしまった。

対するジャビー・アヤラも、2016年11月ベラトールに初参戦してきた“ロシア軍最強の男”セルゲイ・ハリトーノフを右フック一発、わずか16秒でKOして一躍注目を浴びるものの、その後はロイ・ネルソン、シーク・コンゴに連敗中。両者にとって、あとがない一戦と言える。

とくにフランク・ミアは、現在39歳と年齢的にも4連敗となると「引退」の二文字が現実味を帯びてくる。長年にわたるダメージの蓄積から、打たれ弱さも指摘されるようになったミア。かつてアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラから初の一本勝ちを奪った稀代の寝技師であり、グラウンド勝負に持ち込めるかどうかが、ひとつの大きなポイントとなるだろう。

『ベラトール 212』メインカード

▼ベラトール世界ライト級タイトルマッチ
ブレント・プリムス(王者) vs. マイケル・チャンドラー

▼ヘビー級マッチ
フランク・ミア vs. ジャビー・アヤラ

▼フェザー級マッチ
A.J・マッキー vs. ダニエル・クロフォード

▼フェザー級マッチ
デレク・カンポス vs. サム・シシリア

▼女子フライ級マッチ
アレハンドラ・ララ vs. ジュリアナ・ベラスケス


二日目:12・16『ベラトール 213』

続いてハワイ2連戦の二日目となる12月16日『ベラトール 213』。メインイベントは、王者イリマレイ・マクファーレンが、ヴァレリー・レターノーの挑戦を受けるベラトール世界女子フライ級タイトルマッチだ。

マクファーレンは、地元ハワイ出身の美女ファイターとして売り出し中のチャンピオン。レスリングをバックボーンに持ち、現在は、桜庭和志プロデュースのグラップリング大会『クインテット』でも猛威を振るったエディ・ブラボー主宰の10thプラネット柔術に所属。

2015年にMMAデビューを飾ったマクファーレンは、昨年11月にエミリー・ダコートを腕ひしぎ十字固めで破りベラトール世界女子フライ級王座を獲得し、今回が2度目の防衛戦。また、ベラトール王者となる前に、打撃(掌底)ありの柔術であるコンバット柔術の女子フライ級王座も獲得している。

対するヴァレリー・レターノーは、キックボクシングをバックボーンに持つ元UFCファイター。2015年11月には、UFC世界女子ストロー級タイトルに挑戦したが、ヨアナ・イェンジェイチックに判定負けで、惜しくもタイトル獲得はならなかった。昨年12月からベラトールに参戦し、現在2連勝中と勢いを取り戻している。

グラップリングには定評がある王者マクファーレンが、UFCタイトル戦も経験しているビッグネームのストライカーを下し、地元ハワイ大会を締めくくることができるか。マクファーレンにとっては、きわめて重要な防衛戦だ。

また、『ベラトール 213』では、もう一つの目玉カードとして、元UFC世界ライトヘビー級王者リョート・マチダのベラトールデビュー戦が組まれている。

リョート・マチダは2007年から11年にわたってUFCのトップ戦線で活躍。今年に入ってからも、MMA10戦無敗だったエリク・アンダースとビクトー・ベウフォートを下し好調をキープ。連勝中の勢いそのままにベラトールMMAに初参戦をはたす。

そんなマチダを迎え撃つのは、前ベラトール世界ミドル級王者のハファエル・カルバーリョ。ムエタイとブラジリアン柔術をバックボーンに持つ、寝技でも勝負できるストライカーで、MMA戦績は15勝2敗12KOという、高いKO率を誇る。今年5月、ゲガール・ムサシに敗れ、世界ミドル級王座4度目の防衛に失敗したが、それまでは15連勝を記録していた強豪。

現役生活の総決算として、ベラトール世界ミドル級王座奪取を目指すマチダにとって、いきなり大きな試練であると同時に早期タイトルショットのチャンスになる。この試合に勝って、一気にゲガール・ムサシの持つ王座への挑戦につなげたいところだ。

『ベラトール 213』メインカード

▼女子フライ級タイトルマッチ
イリマレイ・マクファーレン(王者) vs. ヴァレリー・レターノー

▼ミドル級
リョート・マチダ vs. ラファエル・カルバーリョ

▼ウェルター級
ネイマン・グレイシー vs. エド・ルース

▼ライトヘビー級
"キング・モー"モハメド・ラワル vs. リアム・マギリー

▼ライト級
コナ・オリベイラ vs. ナイノア・ドング
 

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堀江ガンツ Gantz Horie

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栃木県出身。プロレス・格闘技ライター。『紙のプロレスRADICAL』編集部を経て、2010年からフリーランスで活動。『KAMINOGE』を主戦場に『Number』『週刊プレイボーイ』『BUBKA』『昭和40年男』など、多くの媒体で執筆。『Number Web』ではコラムを連載中。主な著作に『闘魂と王道 昭和プロレスの16年戦争』(ワニブックス)がある。WOWOW『UFC-究極格闘技-』などテレビ解説も務める。