クレイグ・ビジオにとって最高の年になった。アストロズで捕手、中堅手、二塁手を経験した彼は、申し分のない選手という名声を得ていた。
彼はルーキー時代から殿堂入り選手として自身キャリアを終えるまで、他のスーパースター選手と同様に名声に甘んじることはなかった。彼は球界の友人や家族が成功を収めるのを見るのが大好きなのだ。
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2017年は彼にとって一生忘れられない年になるだろう。忘れられない週末となった7月の後半、ビジオはニューヨーク州クーパーズタウンで、野球の殿堂の式典に参加し、長年のチームメイトジェフ・バグウェルを祝っていた。そして11月1日の夜、1962年の創設以来、球団史上初となるワールドシリーズを、自身がプレーした唯一のチーム・アストロズが制するのをビジオは目にしたのだ。
アストロズがヒューストンの通りで優勝パレードを行う時には、ビジオは笑顔になるだろう。
「トロフィーが飛行機に乗るんだ」第7戦の後、彼は満面の笑みを浮かべこう述べた。「そして私たちはホームに戻って、金曜には素晴らしい時間を過ごすことになる」
ビジオは、輝かしいキャリアの最後の年となる2005年にワールドシリーズに出場した際、アストロズの一員だった。当時のアストロズはホワイトソックスに完敗した。彼が選手として乗り越えたポストシーズンの苦い思い出の1つとなってしまった。彼が試合後、ドジャースタジアムの芝の上に立った時に、彼はそのことを考えていた。
「簡単なことではない。特別なことなんだ」ビジオは述べた。「ワールドシリーズから3番目に長く遠ざかっていた我々が、何を成し遂げたんだい？彼らは懸命に努力して勝ち取った。彼らには大変なことだった。特別なことだ。そして、（ハリーケーン）ハービーの被害を受けつついつも通りプレーし続けることは大変なことだった。ハービーの影響は大きかった。ヒューストンだけでなく、テキサス州全体にとっても同じだ。チームの選手たちが今までのようにプレーし続けること、耐え抜くこと、今ワールドシリーズに戻ってくることができたこと。これは特別なことなんだ」
新たに野球の殿堂入りをしたバグウェルも同じ考えだ。彼も2005年の際チームの一員であり、全キャリアをアストロズに捧げている。
「彼らは特別なんだ。彼らにはとても才能があったんだ」バグウェルは述べた。「打順と投手陣には弱点はない。監督のA.J.ヒンチは素晴らしい指揮をとり、選手たちを成功へと導いた。彼らが単に素晴らしかったのだ。世界中の皆は理解していないと思うよ。これが素晴らしいチームだ。私たちが他のチーム負けワールドシリーズ出場したのとは違うのだから。素晴らしいチームだし、世界が目撃した。人々はずっと目にすることはなかった選手たちのプレーも見ることができたんだ」
アストロズのワールドシリーズ制覇によって、アストロズから長い間待ち望んでいた野球の殿堂入りする、次の選手も出ることになるだろう。カルロス・ベルトランはオフシーズンにフリーエージェント選手としてアストロズに加わり、ヒューストンの主力DHとして14本塁打を記録した。
ベルトランはキャリアの最盛期にポストシーズンで活躍を見せた。しかし彼のチームはプレーオフを勝ち抜いたことはなかった。彼は10月にはヒューストンのグラウンド上で勝利に大いに貢献した（彼はア・リーグ地区シリーズ、対レッドソックス第4戦では多くの打点を記録したが、ワールドシリーズでの出場はたった3打席のみだった）。それでも、彼は控室やダグアウトでは存在感を示している。そして彼は去就を決定してはいない（少なくとも公表してはいない）ものの、今回の優勝は引退への素晴らしい道になるかもしれない。
「神の存在を信じているよ。自分たちのキャリアで何かを達成するためにこんなに長くかかったことには、神が与えた理由があるのだと信じている」ベルトランは第7戦の後、フィールドで述べた。「僕は20年も待ちわびていたけど、それだけの価値があったよ。興奮しているし、ハッピーだ」
ヒューストンは彼とともに、喜んだ。そしてビジオとバグウェルも喜んでいた。
「ヒューストン市は厳しい時期に打ち勝った」ベルトランは述べた。「プエルトリコも同時に乗り越えたんだ。ワールドシリーズ制覇を達成できた僕らはヒューストンとプエルトリコに喜びをもたらした」
優勝パレードは大きな祝福に包まれるだろう。
原文：Astros' World Series win brings special joy to Houston's Hall of Famers
