ワールドシリーズ第7戦、ドジャーブルーに包まれたドジャー・スタジアムで、アストロズのファンたちが身に着けていた明るいオレンジのジャージが目についた。スタジアム中いたるところで、アストロズのジャージが見られたが、特にリザーブシートとなるセクション32は、まるで大きなオレンジ色のポケットができたようだった。
「選手たちには、とても巨大なものに見えた」リリーフとして4イニングの素晴らしいピッチングを見せ、第7戦を終えたチャーリー・モートンはゲーム終了後のシャンパンファイトの場で、スポーティングニュースに対しこう述べた。「ボストンにも(ア・リーグ地区シリーズでも)彼らは応援に来てくれていたとわかっていた。ニューヨークの(ア・リーグ優勝決定シリーズ)にも来てくれた。どちらもファンにとっては応援に行くには大変な場所だよ」
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セクション32に見えたオレンジ色はまるでアストロズファンが作った、夜に光る信号のようだった。私がそのエリアを訪ねたのは、アストロズが5対1で球団初のワールドシリーズ制覇を目前にしていた8回だった。そこにいたファン全員が、そのセクションのチケットを持っていたわけではなかった。当初、そのセクションはヒューストン関係者(選手の友人や家族とスタッフ)が多かった。そしてゲーム中、その人数は増えていった。
セクション32はアストロズファンが集まるエリアになっていた。誰もシートに座ることはなく、誰のシートかは関係なくなってしまった。そして座席に人が押し寄せていても気にする人はいなかった。その場で友人になったファンたちとワールドシリーズ制覇を祝福するほど素晴らしいことはないのだ。ヒューストンから飛行機に乗って集まったファンたちはスタジアムで互いに肩を並べていた。ドジャー・スタジアムの通路で出会ったアストロズファンたちも、セクション32で一緒に観戦するよう誘われていた。
ファンたちにとって、セクション32は同じチームを応援する人に囲まれ試合を観戦できる格好の場所になったのだ。
「試合前のロサンゼルスでは、楽しむことができた。皆が地元チームのファンだ。それは理解している」ヒューストン出身のジェームズ・セフトンはスポーティングニュースに対し語った。「今夜は、火曜の夜とは違って、敵陣にいないかもしれないと感じた最初の夜だった」
(後編につづく)
原文:World Series 2017: Astros fans find a little bit of Texas in Dodger Stadium