MLB選手会のトニー・クラーク専務理事が2月6日に声明を発表し、選手会がスプリングトレーニングをボイコットすることはあり得ないと重ねて強調した。あわせて次週にキャンプインを控えた今になってもFA選手と契約しようとしない球団があることを非難した。同専務理事は、収益と資産価値は史上最高だというのに、多くの球団が勝つ気のないチーム作りしかしていないと指摘する。
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同専務理事の声明は以下の通り。
「バッテリーのキャンプインが来週に迫っている。そんな時期だというのに、(球団の)収益と資産価値が過去最高を記録している業界にあって、多くの才能あるFA選手たちが未契約のままだ。スプリングトレーニングといえば、新しいシーズンへの希望を抱く時期である。ところが今年は多くの球団が、補強において勝つ気のない姿勢を示している。この姿勢は球団とファンとの関係の根本を壊すものであり、プロ野球の健全さを脅かすものである」
議論が沸騰するなか、MLB機構は以下のような声明を発して反撃した。これほど多くの選手が未契約でいるのは、代理人たちが現在のFA市場において選手の価値を正しく認識していないからだ、というものだ。
以下がMLB機構の声明である。
「MLBの各球団は、ファンのために勝利を目指して補強することを使命としている。オーナーが球団を保有している目的はただひとつ。勝つことである。各球団は勝つために、数年間に渡って戦略を巡らしている。この時期、多くのFA選手が未契約でいるのは珍しいことではない。ただ、今年目立つのは大物FA選手が何人も契約に至っていないことである。これら大物選手にオファーがないのではなく、1億ドル台の条件を示されてもサインしないのだ。潜在的な需要や先進的な分析、労使協定の影響といった要素によって目まぐるしく変化する補強市場にあって、選手の価値を正しく認識するのは代理人の仕事である。それができなかったことを球団の責任にするのは不公正であり、看過できないことであり、球団の怒りをかき立てるものである」
有力代理人であるブロディー・バンワガネン氏が、FA市場の動きがあまりにも鈍いことにFA選手たちがいら立ちを募らせているとしてスプリングトレーニングのボイコットを示唆した直後に、このMLB機構による声明は発表された。
ちなみにバンワガネン代理人のコメントを受けて、クラーク専務理事が「スプリングトレーニングをボイコットすることはない」との前記の声明を出している。MLBの担当者は、ボイコットは労使協定違反であるとしている。
一部報道によると、法外に安いオファーに抗議するため今シーズン半ばまで契約交渉を拒否する腹積もりのFA選手もいるという。ESPNによると、今回の非常事態に当たって、選手会では未契約のFA選手のためのキャンプ開催について話し合っているという。ロブ・マンフレッド・コミッショナーは先週、FA市場の鈍い動きの原因をいくつか挙げていた。
原文:Union chief Tony Clark chides MLB teams' 'race to the bottom'
翻訳:樋口浩一
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