MLB史上最高の試合?! 壮絶な死闘となったWS第5戦を振り返る

Muneharu Uchino

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「野球は8-7の試合が一番面白い」

かつてフランクリン・ルーズベルト大統領は、こう話したという。両軍が点を取り合うシーソーゲームが一番面白い、という意味だ。しかし、ワールドシリーズという舞台で13-12(延長サヨナラ)という試合はおそらく、それ以上に面白かった。

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2017年ワールドシリーズ第5戦、ヒューストン・アストロズ対ロサンゼルス・ドジャースの一戦は、史上稀に見る壮絶な死闘となった。

試合はアストロズの本拠地ミニッツメイド・パークで行われた。アストロズ先発はダラス・カイケル、ドジャース先発はクレイトン・カーショウ。

 

 

エース対決となったこの試合、ドジャースは初回にカイケルを攻め立て3点を先制。4回にも1点を追加し、カイケルをマウンドから引き摺り下ろした。

しかしその裏、アストロズ打線はカーショウを攻め立て、ユリエスキ・グリエルの3ランで4-4の同点に追いつく。

 

 

ドジャースは直後の5回表、コディ・ベリンジャーの3ランで7-4と再びリードを奪うが、その裏にアストロズのホゼ・アルトゥーベがドジャース2番手の前田健太から同点3ラン。再び試合を振り出しに戻した。

 

 

 

7-7の7回表、ドジャースはベリンジャーのタイムリー三塁打で8-7と再び勝ち越し。アストロズのセンター、ジョージ・スプリンガーがダイビングキャッチを試みるも打球を後ろに逸らすミスを犯した。

直後の7回裏、そのスプリンガーがドジャース4番手ブランドン・モローの初球を叩き、レフとスタンド上段へ飛び込む特大の同点ホームラン。さらにアルトゥーベのタイムリーでアストロズがこの試合はじめて勝ち越すと、続くカルロス・コレアが2ランホームラン。この時点でアストロズが11-8とし、ミニッツメイド・パークのボルテージは最高潮に達した。

 

 

 

8回に両軍1点ずつを取り合って迎えた9回表、ドジャースはヤシエル・プイーグが2ランを放ち1点差に。さらに2アウトランナー3塁で、クリス・テイラーが2ストライクからセンター前に同点タイムリー。土壇場で試合を12-12の振り出しに戻した。

 

 

 

 

 

延長10回表はドジャース無得点で迎えた10回裏、アストロズはドジャースの守護神ケンリー・ジャンセンを攻め、2アウトランナー1、2塁のチャンスを作り、打席には2番のアレックス・ブレグマン。23歳の若きスター候補はレフト前にヒットを放ち、二塁ランナーが生還。5時間18分の死闘に終止符を打った。

 

 

 

この試合で両チームの投手が投げた球数は計417球。両軍合わせて7本のホームランが飛び出し、今ワールドシリーズで本塁打数は歴代新記録の22に到達した。同一ポストシーズンでの総本塁打数101も歴代新記録だ。

 

 

 

死闘を制したアストロズはシリーズ3勝2敗とし、ワールドシリーズ優勝に王手をかけた。1日移動日を挟み、第6戦はロサンゼルスで行われる。

 

 

 

Muneharu Uchino