2017年のワールドシリーズは、かつてナショナル・リーグ西地区でライバル同士だったヒューストン・アストロズとロサンゼルス・ドジャースの対決になる。
アストロズとドジャースがワールドシリーズで対戦する可能性が生まれてから、今年がまだ5年目だ。アストロズは2013年にアメリカン・リーグへ移籍した。
今もなおハリケーン「ハービー」からの復興を目指しているヒューストンを本拠地するアストロズは、若手選手たちの活躍で、ア・リーグ優勝決定シリーズではニューヨーク・ヤンキースを下した。2勝3敗と王手をかけられてからホームでの2戦で、好機を逃さない打撃と圧倒的なピッチングでヤンキースに勝利した。
アストロズのファンは土曜日の夜、リリーフで登場したランス・マッカラーズのピッチングに勇気付けられたはずだ。オールスター後、故障と不振に苦しんだマッカラーズは、4回1安打6奪三振の好投で、アストロズをワールドシリーズ進出に導いた。
両チームは火曜日、ロサンゼルスで世界一を懸けた戦いをはじめる。
以下、今回のワールドシリーズにおける3つの注目ポイントだ。
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1. アストロズの若いラインナップ対ドジャースの勝負強い打線
二塁手のホゼ・アルトゥーベは今季、相手投手のストライクゾーンを狭めながら、MVP級のシーズンを送った。彼は今年、パワーも手に入れた。リーグ優勝決定シリーズではやや苦戦したが、彼はアストロズを逆転勝利に導いた。アルトゥーベが打てば、アストロズは勢いづく。
しかし、もしアルトゥーベがドジャース相手に苦戦したときは、他の誰かが助けなければならない。カルロス・ベルトランとジョシュ・レディックのリーダーシップは目を見張るが、彼らはこのポストシーズンで良い仕事をしていない。アストロズはジョージ・スプリンガー、アレックス・ブレグマン、カルロス・コレアに頼ることになる。コレアはリーグ優勝決定シリーズで打率.333をマークした。彼は全国民が注目するステージで活躍する準備ができている。
ドジャースには優れた打者が多くいるが、彼らの一部は全国的に知られた存在ではない。今季開幕時にはドジャースのロースターにも入っていなかったコディ・ベリンジャーは、メジャー屈指のパワーヒッターとして頭角を現した。ジャスティン・ターナーはシカゴ・カブス相手に勝負強い打撃を見せ、ヤシエル・プイーグも感情を剥き出しにしながらハイレベルなプレーをしている。
ワールドシリーズに際し、注目を集めるのはコリー・シーガーだ。このオールスター遊撃手は故障によりリーグ優勝決定シリーズのロースターから外れたが、デイブ・ロバーツ監督はシーガーの復帰に楽観的だ。
2. 先発ローテーションの対決
リーグ優勝決定シリーズ第7戦でリリーフ登板も可能だったダラス・カイケルは、ワールドシリーズ第1戦でクレイトン・カーショウとマッチアップすると見られる。両左腕は共に空振りを取れる素晴らしいボールを持っているが、カーショウはポストシーズンでの苦戦を今年も続けている。カイケルはニューヨークでの乱調を除き、このポストシーズンほぼ完璧だ。
... off to the City Of Angels 😎
— Dallas Keuchel (@kidkeuchy) 2017年10月22日
エース対決の後、アストロズはもう一人のエース、ジャスティン・バーランダーをマウンドに送る。8月31日のトレード期限前にデトロイト・タイガースから移籍したバーランダーは、アストロズのユニフォームを着てから9勝0敗だ。バーランダーの後はチャーリー・モートン、ブラッド・ピーコックが続くだろう。
ドジャースのポストシーズンでのローテーションは、カーショウ、リッチ・ヒル、ダルビッシュ有、アレックス・ウッドという顔触れだ。ダルビッシュは11 1/3回で僅か2失点、ヒルは9回で3失点している。両チームの優れた先発ローテーションを考えると、ワールドシリーズで多くの得点は望めないだろう。
3. ブルペンの対決
両チームとも優れたブルペンを擁しているが、ドジャースのリリーフ陣は果てしなく厚みがあるように思える。ドジャースのブルペンから出てくる投手のほとんどがリリーフに慣れている投手で、ドジャースは自信を持って試合後半を進められるはずだ。
アストロズはマッカラーズのような選択肢とクローザーのケン・ジャイルズを有しているが、中盤のリリーフがやや薄い。カイケルやバーランダーが先発後、A・J・ヒンチ監督が彼らをリリーフで起用するのはあり得ることだ。