MLBプレーオフ、あっさり敗退した6球団の敗因は?

Ryan Fagan

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今年、プレーオフに進出したものの敗退した6球団。プレーオフに進出できないよりは、短くともポストシーズンを経験できたほうがいいにせよ、さすがに短すぎる。10月の長い戦いを夢見てシーズンを過ごしてきたならなおさらだ。

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ヒューストン・アストロズ対ボストン・レッドソックスと、ロサンゼルス・ドジャース対ミルウォーキー・ブルワーズの優勝決定シリーズは素晴らしい戦いになっているが、ここであえて、敗退した6球団の運命を分けたシーンやデータ、采配を見てみよう。

ニューヨーク・ヤンキース

ルイス・セベリーノ投手は、先発した第3戦で本来の力を見せることができなかった。視聴者の目には明らかだったように、序盤は相手の打球がライナーになったことに助けられた。第4戦に先発したCC・サバシアもレッドソックス打線を抑えることができなかった。アーロン・ブーン監督が先発投手を引っ張りすぎたと振り返るのは簡単だが、実際にもっと早くセベリーノとサバシアを降板させるべきだった。

第3戦、レッドソックスはヤンキース先発のセベリーノから3回までに3点を奪った。ブーン監督はセベリーノを4回も続投させたが、バッターを打ち取ることはできなかった。2安打と四球でノーアウト満塁になると、ブーン監督はなぜか強力な救援陣ではなくベテランの先発投手をマウンドに送った。案の定、歯止めがきかずその回に7点を失い、試合は事実上決まった。

第4戦では、先発したサバシアが開始早々に迎えた満塁のピンチを脱し、2回は四球をひとつ出しただけで切り抜けた。ブーン監督がダグアウトから見ていた3回はこう進んだ。死球、安打、犠牲フライ、内野ゴロ、暴投、二塁打、安打、内野ゴロ。そうして3-0のリードを奪ったレッドソックスは、9回の混乱こそあったものの、最終的に4-3で勝利した。

シカゴ・カブス

カブスは単純に点を取れなかったことに尽きる。163試合目の優勝決定戦でブルワーズに3-1で敗れ、ワイルドカードラウンドでは延長13回の末に2-1でロッキーズには敗れたが、個人的にはショックだったとはいえない。

コロラド・ロッキーズ

今シーズン、得点数がナショナルリーグ2位だった打線は、(163試合目の優勝決定戦を含む)プレーオフの5試合通算で6点しか取れなかった。ナショナルリーグ地区シリーズの3試合でホームランを1本も打つことができず、ブルワーズにスイープされた。

以下は、ロッキーズ打線の主な打者が5試合で残した成績である。

デビッド・ダール 14打数0安打(.000)

イアン・デズモンド 19打数2安打(.105)

カルロス・ゴンザレス 15打数2安打(.133)

D.J・ルメイユ 19打数3安打(.158)

ノーラン・アレナド 20打数4安打(.200)

チャーリー・ブラックモン 18打数4安打(.222)

トレバー・ストーリー 22打数6安打(.273)

ホームに戻っても、ロッキーズの打線は生き返らなかった。今季クアーズ・フィールドでは1試合平均5.49得点を記録したが、第3戦はわずか4安打で完封されて彼らのシーズンは終わった。

オークランド・アスレチックス

アスレチックスの敗因は「ブルペニング」(1人の投手が1回ずつ投げる継投策)や「オープナー」仮説(救援投手を1人目に起用すること)の失敗ではない。初回の惨劇(負けたら敗退という一発勝負の試合で、初回に2点を許すのは惨劇だろう)は、アスレチックスの戦略的なミスがあったわけではない。落とし穴は、リアム・ヘンドリクス投手のここ1か月の起用法にあった。1人目の投手に指名されて先発したヘンドリクスは、過去11試合連続(うち7試合は先発)で無失点に抑えていたが、アーロン・ジャッジへの失投でヤンキー・スタジアムのフェンスのはるか上を越されてしまった。2-0にされたアスレチックスはそれ以上、点差を縮めることはできなかった。

アトランタ・ブレーブス

ナショナルリーグ・ディビジョンシリーズでドジャースとブレーブスは4試合戦った。ブレーブスは36回で2点しか挙げられなかったが、打撃面で苦労したチームについてはすでに触れたので、ここではほかの部分に目を向けたい。四球だ。

ブレーブスの投手陣は、ドジャース打線を一塁までパレードのように自由に歩かせてしまった。ドジャースは34回(2戦目まではドジャースのホームゲームだったため9回の攻撃なし)のうちの19回で四球を与えられた。

ブレーブスが与えた4試合で27個の四球はポストシーズンの最多記録だった。(2位は5試合で23個のヤンキース)。それも制球に問題のある特定の投手が多く出したわけではなく、登板した12人の投手のうち11人が四球を1個以上与えている。一方、ドジャースの投手陣は4試合で9個しか四球を出していない。

それにもうひとつ、ブレーブスの投手陣は4試合で8本のホームランを打たれてもいた。

クリーブランド・インディアンス

ホームランの話でいえば、インディアンスの投手陣はアメリカンリーグ・ディビジョンシリーズの3試合で8本塁打を献上した。アストロズはジョージ・スプリンガーとアレックス・ブレグマンの2人で5本を放ち、ホセ・アルトゥーベとカルロス・コレア、マーティン・マルドナードが1本ずつ加えた。

3試合で6点しか取れなかったインディアンスに対し、ホームランを8本打ったアストロズが勝ち抜いたのは必然だった。

原文:MLB postseason: What went wrong for six teams with early playoff exits

翻訳:Kaito Kato


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Ryan Fagan, the national MLB writer for The Sporting News, has been a Baseball Hall of Fame voter since 2016. He also dabbles in college hoops and other sports. And, yeah, he has way too many junk wax baseball cards.