「フロントとして、非常にがっかりした。我々はプレーオフ進出を目指して、高い志のもとでチーム作りをしていたが、シーズン序盤で早々に脱落してしまった。我々が期待していたリズムに全く乗れなかったんだ。けが人が続出した影響も見過ごすことはできない。かなりの間、スタメンの1、2番手が戦線を離脱し、クローザーやラインナップの全ての選手がDL入りを経験した。しかし我々は、来年彼らが復帰して本来のパフォーマンスを発揮すると楽観視はしていない。キャリア形成やパフォーマンスの面で、選手たちが何らかの形で苦しむことは明確なのだ。そのためにも、我々は補強をすることで、来年に向け準備を整えたい」エバンスは述べた。
MORE: 今なら無料視聴可。スポーツを見るならDAZN(ダ・ゾーン)に!しかし、スタントンが唯一の選択肢というわけではないだろう。そのトレードを実行するためには、非常に複雑な問題が伴う。残された巨額の契約金(2億9500万ドル、約331億円)、トレード拒否権(全球団へのトレード拒否権)、他の将来有望選手たちとの兼ね合いなどだ。スタントンがこのオフシーズンにトレードされない可能性も否定できない。
ジャイアンツは、2017年タイガースとダイヤモンドバックスで119試合に出場し45本塁打を放った、FAの外野手J・D・マルティネスを獲得する可能性もある。彼を獲得すれば攻撃力は増すが、あまり守備はうまくない。守備力の弱さもジャイアンツが解決すべき別の問題である。ジャイアンツは、マルティネスを獲得するために十分な金銭を追加で用意しなければならないだろう。(マルティネスは、7年で2億1000万ドル(約236億円)を要求しているが、そんなに多くはもらえないだろう)。
FAの外野手ロレンゾ・ケインは、センターで必要とされる優れた守備力を持ち、打撃力もある。しかし、二桁の本塁打を打ったのは2シーズンのみで、チームの問題解決にはならない。
彼らは、カージナルスと契約する可能性も高い。カージナルスの外野手は、将来有望視されているものの、メジャーレベルで様々な洗礼を受けているのだ。ジャイアンツにとって現時点で、彼らは、ジャッキー・ブラッドリー・ジュニアとFAのスラッガー、ジェイ・ブルースと横並びである。
ジャイアンツには、三塁手が必要だ。(パブロ・サンドバルが2014年の調子を取り戻す可能性は限りなく低い。)他のチームと同様に、ジャイアンツはブルペンの補強も必要である。
要するに、エバンスは現在、非常に忙しいフロント役員なのだ。
「オフシーズンにはいつも、標準的な探し物があるのは当たり前だ。今年のオフシーズンは、焦点を絞った目標があるので、それらを遂行するために必要な細かい作業に取り組む。今年は、シーズンオフを迎える前に多くのことが起きたので、今回のようなミーティングで既に、リストの項目にチェックマークをつけ始めているよ」。
ウインターミーティングは、オーランドで12月10日から始まる。エバンスがフロリダに戻る時に、ジャイアンツがどうなっているのか、非常に興味深い。
(完)
原文:MLB trade rumors: Giants ready for offseason of improvement; Stanton to the rescue?
翻訳:Atsuko Sawada