ジャイアンツがプレーオフに進出していたら、ボビー・エバンスが10月中旬にオフシーズンの戦略を明かすことはなかっただろう。
MORE: 今なら無料視聴可。スポーツを見るならDAZN(ダ・ゾーン)に!1994年からジャイアンツに所属しているGMのエバンスは、2010年、2012年、2014年のワールドシリーズ制覇など、プレーオフでかなりの実績を上げている。しかし、2017年は素晴らしいシーズンにはならなかった。ジャイアンツは、4月を9勝17敗で終え、6月末にはナ・リーグ西地区首位のドジャースに23.5ゲーム差と大きく水を開けられた。
そのまま事態は改善することなく、ジャイアンツはドジャースに40ゲーム差でシーズンを終えた。
「我々のオフシーズンは、ある意味で6月か7月から始まった感覚だ」エバンスは先週、フロリダ州オーランドで開催されたGMミーティングで、Sporting Newsに対しこう述べた。「しかし、全てはタイミングとプロセスが伴う。最終的には、人々と協力して来年に向けての策を練る。FAや他のチームがトレードに出す選手も出てくるからね」。
ジャイアンツは、オフシーズンの補強に全力で取り組む準備は万端だった。準備というより、熱望していた。エバンスは、GMミーティングで他球団のGMと面と向かって話ができるという機会をフル活用した。
「これは素晴らしい機会だ。電話だとスケジュールが合わず、相手が捕まらないことがあるからね。10人のGMと電話で話そうと思ったら、3~4日かかってしまう。でもここでは、数時間で全員のGMと話ができる。すごく簡単だよ」エバンスは語った。
先週ナ・リーグのMVPに選出されたスラッガー、ジャンカルロ・スタントン獲得のために、マーリンズに正式なオファーを出したとうわさされる最初のチームがジャイアンツであったことに、何の驚きもなかった。
ジャイアンツがスタントンのような選手を必要としている理由は以下の通りだ。2017年シーズン、スタントンはジャイアンツ選手の3倍以上の本塁打(59本)を打っている。(ジャイアンツの今季の最多本塁打はブランドン・ベルトの18本)スタントンは、8月だけで18本塁打を放つ偉業を達成した。彼はたった127打席で、162試合を終えたジャイアンツの誰よりも多い本塁打を放っていた。
確かに、ジャイアンツの本拠地AT&Tパークは、本塁打が出にくい球場であるが、スタントンは2017年同球場で行われた3試合で3本の本塁打を放っている。
だからこそ、2017年の悲劇を2018年に繰り返さないために、ジャイアンツにはスタントンのような選手が必要なのだ。
(後編へつづく)