私が子供のころ、郊外の近所には小川が達していた。
私は、その小川を探検するのが好きだった。ちょろちょろ流れる程度以上の小川だったが、7、8フィートを超える幅ではなかった。私と友人たちはザリガニを捕まえたり、虫を掘り起こしたり、鳥たちを撃つマネをしていた(いつも恋しくなるのは偶然ではない)。両親はあまり小川が好きではなかったし、ゴミを投げ捨てる(愚かな)人たちもいた。“ツタウルシ”はどこにでもあったのだ。育ち盛りの子供たちにとって有害なのは分かっているだろうか?
小川に入ってはいけなかった。それは知っていた。それでも、結局、私は行っていた。1、2週間外出禁止になっても、それと交換に夏の楽しい小川探検をするリスクを喜んで負った。だが、夏の最後まで外出禁止という“罰”だったら? 私はおそらく、いや確実に、小川探検をやめただろう。
MLBが新たな処分で成し遂げようとしているのも同じだ。彼らは球界で働く人間の振る舞いを変えようとしている。すでにステロイドに関する処分が以前から実施されているのは周知のとおり。最初の違反で80試合の出場停止、2回目で162試合、3回目で永久追放だ(現時点でそのリストに名を連ねたのは元ニューヨーク・メッツのヘンリー・メヒアのみ)。もちろん、処分中は稼ぎもない。
それが、21日にも起きたことだ。
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21日、外国人選手獲得における不正問題でジョン・コッポレラがGM職を辞任していたアトランタ・ブレーブスが処分を科された。2015年から2017年までシステムの抜け道を突こうと、計画的に複雑かつ狡猾な不正を働いていた大量の証拠がMLBの調査で見つかった。そして、コミッショナーのロブ・マンフレッドは、これはダメだと強調したのだ。
その任務は達成された。
首謀者のコッポレラは野球界から永久追放された。永久資格停止処分になると、どの役割でもチームに雇ってもらうことができず、公認の選手エージェントとして野球界で仕事をすることもできない。彼は新たなキャリアを探さなければいけなくなった。
ブレーブスのごまかし戦略で契約した13選手は、フリーエージェントとなり、外国人選手の契約規則に基づいたうえで、どのチームとも契約することが可能となる(特殊な状況だけに若干の修正がある)。もちろん、ブレーブスにとっては大変な出来事だ。ただ、選手たちにとってはそう悪くない。もともとの契約ボーナスを維持したうえで、別のチームと契約することができる。
ブレーブスは2019-20年の契約期間に1万ドル以上を選手に提示することができない。2020- 21年のボーナス・プールは50%減額。さらに、2018年のドラフト3巡目指名権も失った。2017年の指名権のひとつを違法なインセンティブとして申し出てしまっていたからだ。
ブレーブスはイメージの回復だけでなく、ファンに興奮できる何かを与えるという点でも大変な仕事を抱えたのである。
そしてもちろん、外国人選手、特にラテンアメリカの選手と契約する際に、ルールを回避しようとしたチームは、ブレーブスだけではない。ボストン・レッドソックスも2016年に違反による処分を科された。すべてが公式の規則どおりでないことは広く知られている。
しかし、マンフレッドがブレーブスに対して鉄槌を下したことで、ほかのチームたちがあの特殊な小川に再び入り込む前にリスクを慎重に検討するようになることは間違いないだろう。
原文:Braves' extreme punishment shows Rob Manfred is serious about cleaning up baseball