さて、リアルミュート獲得に興味を持つのはどのチームだろうか? いくつか候補を見ていこう。
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ヒューストン・アストロズ:ワールドシリーズチャンピオンは、ブライアン・マッキャン、そしてエバン・ギャディスと2018年の契約を結んでいる。しかし、ギャディスは来季にフリーエージェントとなり、マッキャンは2019年に1200万ドル(約13億5000万円)のオプションがある。リアルミュートを取れば、マッキャンをDHとして登用することもできる。そうなると、ギャディスをトレードに出す必要があるが、交渉はすぐにまとまるだろう。
アリゾナ・ダイヤモンドバックス:アリゾナファンは、よだれが出るほどリアルミュートが欲しいはずだ。今の時点で来季のキャッチャーは、35歳を迎えるジェフ・マチス(2017年の打率.215)と、2017年シーズンに106試合出場し打率.215だったチャド・ハーマンの2人だ。リアルミュートが加われば、チーム力は大幅に向上し、2018年のプレーオフ進出候補になるだろう。この契約を実現するために、ダイヤモンドバックスはあらゆる手を尽くす必要がある。
ワシントン・ナショナルズ:マット・ウィータースとペドロ・セベリーノの2人体制が容認できないわけではないが、リアルミュートが加われば大幅にチーム力はアップする。2018年シーズン後に、ブライス・ハーパーがFA権を獲得しチームを去ることがほぼ確実なので、球団としても焦っているのだ。ハーパーが去ったあとにリアルミュートが加われば、ナショナルズはワールドシリーズに絡み続けることができるだろう。
ボストン・レッドソックス:もし、過去3シーズン、リアルミュートがボストンでプレーしていたとしたら、「過小評価」というワードを見出しに掲げる必要はなかっただろう。彼はボストンファンから愛されるだろうし、キャッチャーのポジションを向上させるだろう。しかし今オフ、ボストンはキャッチャーの獲得を最優先にしていない。レッドソックスには現在、クリスチャン・バスケス(2017年の成績:99試合、打率.290、OPS.735)とサンディ・レオン(2016年の成績:打率.310、OPS.855)という2人のキャッチャーがおり、今後3年は彼らがチームを引っ張っていく。つまり、キャッチャーの補強は必要ないだろう。
ロサンゼルス・エンゼルス:大谷翔平、イアン・キンズラーとザック・コザートを獲得し、エンゼルスファンにとってはうれしい話題で持ち切りだが、リアルミュートの獲得がこの一連の動きの素晴らしい締めくくりとなるだろう。現在、エンゼルスのキャッチャー陣は、マーティン・マルドナド(2017年の成績:OPS.645、14本塁打)、フアン・グラテロル(平均打率.202)とカルロス・ペレス(平均打率.202)だ。トレードを成立させる場合に大きな問題がある。マーリンズに送り出すべき選手たちを見つけることだ。エンゼルスのファームはかなり不毛なのだ。キンズラーを獲得できた理由は、彼がトレード拒否権を持っていたため、プロスペクトの価格を抑えることができたからだ。エンゼルスは大穴だろう。
ニューヨーク・メッツ:トラビス・ダーノーがケガに苦しんでいるので(112試合以上出場したことがない)、リアルミュートがポジションを守ってくれるはずだ。しかし正直に言って、メッツがこのようなトレードを成立させる見通しや情熱を持っているとは思えない。もし、メッツが2018年を真剣に戦うつもりなら獲得するかもしれないが、可能性は薄いだろう。
(完)
原文:MLB trade rumors: Will Marlins trade J.T. Realmuto, baseball's most underrated catcher?
翻訳:Atsuko Sawada