MLBが一箇所集中でのポストシーズン開催を検討中 残る課題は

Joe Rivera

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メジャーリーグはバブル形式を採用する準備ができている。レギュラーシーズンが中止にならなければ、の話ではあるが。

スポーツ専門局『ESPN』のジェフ・パッサン記者によれば、MLBがポストシーズンまで辿り着けたときには、バブル形式での開催を検討しているようだ。

とは言っても、このアイデアはすべてのチームを一か所に集めるというものではない。野球というスポーツの構造、人数、そしてスケジュールを考えると、それは現実には不可能だ。その代わりに、NHLのように、いくつかの集中拠点で行うやり方だ。

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プレイオフはテレビ放映権からの収益がもっとも多く発生する時期にあたることを考慮するならば、MLB機構の立場としては妥当なアイデアだ。パッサン記者はMLBのポストシーズンにはおよそ10億ドル(約1,000億円)の経済価値が見込まれると述べている。ポストシーズン期間中の選手たちを守るうえでも理にかなってはいる。

NBAとNHLが行っているバブル形式は現在のところまでは上手く機能している。NHLは今までに新型コロナウイルスの感染者を1人も出していない。NBAはシーズン再開前に数人の感染者を出したが、その後は防疫ルールと検査によって事態の悪化を防いでいる。

MLBシーズンが再開される前、アリゾナ州での集中開催が議論されたことがあったが、交渉は決裂し、集中拠点でのシーズン開催というアイデアは宙に浮いた。その後アリゾナ州内の感染者数が急増したことを考えると、MLBはあるいは最悪の事態を回避できたのかもしれない。

パッサン氏によれば、バブル形式でのポストシーズンは以下のように行われる可能性があるということだ。

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  • ワイルドカード・ラウンドは3つの球場で3日間にわたって行われる。
  • ディビジョン・シリーズは2つの拠点で1日に2試合が行われる。
  • リーグ・チャンピオン・シリーズは1球場(あるいは2球場)で行われる。
  • ワールドシリーズは1つの中立地か2つの拠点都市で行われる。

実際のところ、この計画は不徹底でもあり、手遅れでもあるように見える。特にレギュラーシーズンが開幕してからわずか1週間後にマイアミ・マーリンズとセントルイス・カージナルズで集中感染が発生してしまった後では。今のところ、感染はこの2チーム以外には拡大していないようで、それらの対戦チームからは感染者は出ていない。だが、今シーズンの行方と9月27日に開始される予定のポストシーズンが実現するかどうかについては、多くの課題が残っていることは間違いない。

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そもそも、何人かの選手たちが彼らの安全のために定められたルールと手順を守らないか、あるいは反抗していることが報じられている。それはMLB機構にとっても選手会にとっても良いことではない。また、移動、球場クラブハウスの消毒、その他もろもろの現実的な難問をMLBは抱えている。

何はともあれ、リーグ関係者らがこれらの難問を解決する方法を見出すことを期待するしかない。ともかくもレギュラーシーズンはここまで来たのだし、リーグは可能な限り安全にそれを終わらせることができるかもしれない。

(翻訳:角谷剛)

Joe Rivera