FA選手対決、あなたならどっちを選ぶ?【前編】

Ryan Fagan

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「この選手か、それともあの選手か」という二者択一の議論は、球界のオフシーズンに欠かせない。

この記事では、フリーエージェント市場における同一ポジションの選手たちのメリットとリスクを比較し、「どちらの選手を選ぶべきか」を考えてみたい。ブライス・ハーパーとマニー・マチャドは登場しない。二人とも、ポジションが違うからだ。

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二人の優れた先発左腕、それから故障の多い外野手二人、そして二人の三塁手を見てみよう。

パトリック・コービンか、ダラス・カイケルか

コービンとカイケルは、今オフFAとなっている先発左腕のトップ2だ。カイケルの方が通算成績は上だが、2018年の成績はコービンの方が良かった。コービンは来年の開幕日を29歳で迎える。カイケルは31歳になる。共にクオリファイング・オファーを拒否し、彼らと契約するチームはドラフト指名権をひとつ失うことになる。

コービンは2013年にオールスターに選出されたが、2014年をトミー・ジョン手術で全休し、2015年に復帰したものの僅か16先発にとどまり苦戦、2016年はブルペンに回った。2017年は復調し、189 2/3イニングを投げて防御率4.03、FIP4.08を記録したが、WHIPは1.418だった。しかし、それは2018年シーズンのウォームアップに過ぎなかった。

コービンは2018年、球種のレパートリーにスローカーブを加え、全てがピッタリとハマった。9イニング当たりの奪三振数は、キャリア平均の7.9から11.1へと跳ね上がった。四球数当たりの奪三振数はキャリア平均の2.92から、5.13へと上昇。驚くことではないが、共に自己最高の防御率3.15、FIP2.47を記録した。私はオールスターのメディアデーに、成功の理由を彼に尋ねた。

「時速70マイル前半の遅い変化球を加えて、スライダー、チェンジアップと組み合わせた」彼はスポーティングニュースに語った。「ただ打者のバランスを崩し続け、ストライクを先行させ、速球をより狙ったところに投げられるようになった。たくさん三振を取ろうと考えたことはなかったけど、結果的にそうなった。常に勝負をリードし、2ストライクに追い込んだら、ボール球を投げるか、あるいは本当に厳しいボールを投げればいい」。

コービンは2018年の活躍を再現できるだろうか? 彼との契約を考えるチームは、そのことを考えなければならない。FIP2.45、9イニング当たりの奪三振数が11.1の29歳投手は、FIP4.08、9イニング当たりの奪三振が8.4の29歳投手よりずっと良いからだ。後者の成績も決して悪くはないが、前者は特別な契約に値する。

カイケルの2018年シーズンは、いくつかの異なる視点から見ることができる。まず、いくつかの成績は悪化した。2017年から2018年にかけて、防御率は2.90から3.74に、WHIPは1.119から1.314に、9イニング当たりの被安打数は7.2から9.3に、9イニング当たりの奪三振数は7.7から6.7へと悪化した。一方で、FIPは3.79から3.69へと改善し、四球数当たりの奪三振数は2.66から2.64へとほぼ変化なかった。被本塁打率と与四球率は共に改善した。

2015年にアメリカン・リーグのサイヤング賞を受賞した彼にとって、サイヤング賞を争う日々は過去のものとなりつつあるが、今もなお十分に活躍できる。2018年を通じて球速は安定しており、9月には4シームの球速がシーズン最高を記録。過去数年、カイケルはシーズン終盤になると球速を上げる傾向があった。

彼の10月の活躍も頼もしい。プレーオフ通算10登板(9先発)で、防御率は3.31。2018年のプレーオフでは2度、先発して力強い5イニングを投げた。彼はワールドシリーズ進出を争うチームにとって手堅いローテーション中堅の投手になるし、あるいはプレーオフ進出を目指すチームにとっては、優れたベテランのリーダーかつ先発投手陣の柱になるだろう(シカゴ・カブスが2015年シーズン前にジョン・レスターと契約したように)。

ただ、年齢も考慮すると、生まれ変わったコービンの方が高額の契約を手にするだろう。

後編へ続く)


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Ryan Fagan

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Ryan Fagan, the national MLB writer for The Sporting News, has been a Baseball Hall of Fame voter since 2016. He also dabbles in college hoops and other sports. And, yeah, he has way too many junk wax baseball cards.