【MLB】4割打者誕生なるか!? マーリンズのアラエスが大記録に挑戦

佐藤瑞紀 Mizuki Sato

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MLBでは、1941年のテッド・ウィリアムズが驚異的な.406という打率を記録して以来、4割の壁を超えた選手は一人もいない。日本球界(NPB)に関して言えば、打率4割を超えた選手は歴史上皆無だ。このような背景の中で、今シーズン開幕前にミネソタ・ツインズからマイアミ・マーリンズへと移籍したルイス・アラエスが、その記録に挑戦している。

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アラエスの成績は?

アラエスは2019年5月にツインズでメジャーデビュー。昨季は打率.316を記録し、ALの首位打者のタイトルを獲得し、アーロン・ジャッジの三冠王を阻止した。その後、オフにマーリンズへとトレードで移籍すると、シーズン序盤から安打を量産し、4月の打率は驚異の.439。5月は.330と少し下降したものの、それでもハイアベレージを保っていた。そして、6月に入ってさらに調子を上げたアラエスは、史上4人目となる同月3度の1試合5安打をマークし、同月の月間打率.406と異次元のパフォーマンスを維持し、自身初となるオールスターのスターターにも選出された。

加えて、今年も首位打者のタイトルを獲得すれば、1900年以降で初となる連続シーズンでのALとNL両リーグで首位打者という偉業を成し遂げる可能性も出てきた。

シーズンのちょうど半分である81試合を終了した時点でのアラエスの打率は.396と、4割の壁は目前に迫っている。もし彼がこの記録を達成すれば、MLBの歴史において重要な出来事となり、ウィリアムズ以来82年ぶりの大偉業である。

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MLB.COMによる現在の資格規定に基づく1941年以降のチーム最初の81試合における最高打率

  • 1993年 ジョン・オルルド:.410
  • 1997年 ラリー・ウォーカー:.407
  • 1983年 ロッド・カルー:.402
  • 1977年 ロッド・カルー:.402
  • 1993年 アンドレス・ガララーガ:.400
  • 1941年 テッド・ウィリアムズ:.397
  • 2023年 ルイス・アラエス:.396

1941年以降、4人もの選手がウィリアムズよりも高い打率を残している。しかし、4人の選手は最終的に誰一人として4割を達成することはできなかった。それはアラエスも例外ではないのかもしれない。

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「4割を打つのは厳しい」

史上最多の通算4256安打をマークしたピート・ローズ氏は、今年6月のUSAトゥディ紙の取材でアラエスの4割挑戦について「500打席に立って200安打を打たなければならない。それだけの打席数をこなして4割を打つことはできない。彼はいいバッターだが、.345から.350といったところに落ち着くだろう」と語った。

ちなみに、1994年にトニー・グウィンが記録した打率.394が、ウィリアムズ以来の有資格打者による最高打率だが、ストライキで短縮されたシーズンに記録したものであり、彼の打率が.400を最後に下回ったのは、37試合目であった。

確かにシーズンを通して4割を打つことは不可能に近いかもしれない。しかし、多くの野球ファンはそれを期待せずにはいられない。ローズ氏も「我々の世界では、もっと奇妙なことが起こり得る。そうなれば、野球にとっては素晴らしいことだ」とアラエスにエールを送った。

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佐藤瑞紀 Mizuki Sato

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京都府生まれ、立命館大学卒。The Sporting Newsのアシスタントエディター。大学在学中は、ファッションに携わり、Levi'sやセレクトショップでスタッフとしてキャリアをスタート。大学卒業後に上京し、ファッションとカルチャーを結びつけた記事を執筆。バスケ未経験ながら、2015年にカリーのプレーに魅了され、NBA観戦が大好きになる。