春季キャンプへ、ようこそ。まだすべてが準備期間で、得点も成績に影響しない。
今は、野球界が影を潜めている魔法の時間だ。選手たちがTシャツとショートパンツでフェンス際をジョギングしたり、キャッチボールしたりする姿を撮影した画質の低い写真や、動画で野球ファンのタイムラインは埋め尽くされている。この時期は、AAチームの選手もメジャーの選手たちとともに試合に出場する。シーズン開幕前にヒジのじん帯を断裂する選手が少なく済むようにと、我々が祈りを込める時期だ。そして、ワシントン・ナショナルズのコーチ陣がキャンプ中にラクダに乗っていたのはなぜなのか、と頭を悩ませる時期でもある。
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また、全選手が安定した生活を送り、気宇壮大な主張をする選手も出てくる。どちらも、まさにハンリー・ラミレスに当てはまることだ。
春季キャンプに現れたラミレスは、休暇明けとは思えない姿を見せていた。彼は記者たちに、トム・ブレイディの練習法を続けていたと語った。体重を7キロ程も落としたのだという。そして、ボストン・グローブ紙に対しては、30-30クラブを達成すると語った。
野球初心者のために説明すると、この「30-30クラブ」とは、1シーズンで30本以上の本塁打と30回以上の盗塁を達成することだ。今までにこの記録が達成されたのは、2008年にラミレス自身が1度達成したのを含めても数少ない。直近でこの記録を成し遂げたのは2012年のマイク・トラウトとライアン・ブラウンだ。30-30クラブを達成するためには、並みの選手では考えられないパワーとスピードの両方を要する。それだけの身体能力は、まさに選手の理想形だ。また、ひとりの選手に試合内で違った活躍方法があるというのは、どんな状況でも素晴らしいことだ。
もし、エリック・テイムズのようにホームランを打ち、塁に出ればホセ・アルトゥーベのように盗塁をする選手がいたら、なんと素晴らしいことだろうか。昨シーズン、アルトゥーベは30-30クラブまであと本塁打6本のところまで迫っていた。要するに、ホセ・アルトゥーベになるのが最高なのだ。
さて、ラミレスにそれができるだろうか? 野球史上の先例を見てみよう。ラミレスは34歳で2018年シーズンを迎えるが、過去に32歳を超えて30-30クラブを達成した選手はいない。加齢によってまずスピードが衰えてくるので当然のことだ。小さな山のような体形になる前には多くの盗塁を記録したあのバリー・ボンズでさえ、33歳の誕生日を迎えた後に30-30クラブを達成することはできなかった。2008年に30-30クラブを達成した当時、ラミレスはまだ24歳だった。彼が最後に20盗塁を達成したのは2012年のことで、ボストン・レッドソックスに移籍してからは二桁にすら届いていない。今シーズンはどうなるのか、読者の皆さんにも想像できるだろう。
J.D.マルティネスやミッチ・モアランドの存在によって、ラミレスが今シーズンどれだけの出場機会を得られるのかも定かではない。しかし、驚異的な打撃力によってDHとしての役割以上の打席機会を得られるとラミレスは見込んでいる。それには安定した活躍をしているモアランドを打ち負かし、ファーストの座を勝ち取らなければならない。しかし、それはラミレスの実力からは程遠いものだ。
((2)へ続く)
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