2021年MLBホームラン・ダービーの出場者が決定

Edward Sutelan

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メジャーリーグ・ベースボールのパワーを披露するショーが2年振りに帰ってくる。

2021年ホームラン・ダービーはコロラド州デンバーのクアーズ・フィールドで行われる。空気が薄く、ボールが遠くへ飛ぶことで知られるこの球場に、野球界を代表するパワーヒッターたちが集まってくる。観客は例年以上にエキサイティングな光景を楽しむことができるだろう。

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ホームラン・ダービーはオールスター・ゲームの前日に行われる。その日が近づくにつれ、誰が出場するのか、誰が優勝するのか、人々の関心は強まるばかりだ。

スポーティングニュースでは7月12日(日本時間13日)にクアーズ・フィールドでボールを遠くへ飛ばす選手が誰になるかを追跡してきた。
 

2021年ホームラン・ダービーへの出場を表明した選手は誰か?

ホームラン・ダービーへの出場を表明した選手のリストは必ずしも現在のMLBホームラン王争いで上位にいる選手ばかりではない。だが、それでも楽しみな名前が数多くある。

大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)は二刀流の天才だ。7月2日(同3日)のボルチモア・オリオールズ戦では2本のホームランを放ち、シーズン累計30本でMLB全体のトップに立った。その後も大谷の勢いは衰えず、驚異的な活躍を続けている(8日現在32本)。大谷はホームラン・ダービー出場を表明した最初の選手でもあった。

ホームラン・ダービーの前王者は今年も出場を決めた。かつて2013年と2014年にヨエニス・セスペデスが2連覇を達成したことがある。ピート・アロンソ一塁手(ニューヨーク・メッツ)は2019年の優勝者だ。今シーズン、アロンソの最高打球速度は時速119マイル(約191.5キロ)で、これはニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジと並ぶ今シーズンMLB最速の数値だ(Baseball Savantのデータによる)。

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これまでに自らの本拠地球場で行われたホームラン・ダービーで優勝した選手は3人いる。ライン・サンドバーグ(リグレー・フィールド、1990年)、トッド・フレイジャー(グレート・アメリカン・ボールパーク、2015年)、そしてブライス・ハーパー(ナショナルズ・パーク、2018年)だ。トレバー・ストーリー遊撃手(コロラド・ロッキーズ)はその4人目を狙っている。2016年にメジャーリーグ昇格をはたして以来、ストーリーは88本のホームランを本拠地クアーズ・フィールドで打っている。この本拠地球場でのホームラン数を越えた選手はノーラン・アレナド、マニー・マチャド、J.D.マルティネス、ネルソン・クルーズ など、僅かしかいない。

トレイ・マンシーニ一塁手(ボルチモア・オリオールズ)は今シーズン話題の選手だ。癌を克服して2年ぶりに復帰した今シーズン、オリオールズの中軸打者として申し分のない活躍を見せてきた。そしてそのパワーをホームラン・ダービーでも披露するつもりだ。今シーズン前半にはキャリア通算531試合目で第100号のホームランを打ち、オリオールズの最速記録を塗り替えた。

ホームラン・ダービーで捕手が出場するケースはあまり多くない。だが、サルバドール・ペレス捕手(カンザスシティ・ロイヤルズ)はその数少ない1人になろうとしている。ペレスはあるいは今シーズンもっとも運に恵まれていない強打者かもしれない。Baseball Savantによると、ペレスの今シーズンここまでの予期ホームラン数は24.5本だが、実際の数値は20本だ。この差異はメジャーでも4位タイの大きさである。

マット・オルソン一塁手(オークランド・アスレチックス)はマイナー時代から類まれなパワーの持ち主であることで知られていた。2014年には1A+の138試合で37本のホームランを打っている。そして今年はそのパワーをクアーズ・フィールドのホームラン・ダービーで見せつけようとしている。メジャーに昇格して以来、新型コロナウイルスの影響で短縮された2020年を除き、すべてのシーズンで20本以上のホームランを記録してきた。

現在のメジャーリーグを盛り上げている若いスター選手の1人もホームラン・ダービーに出場する。フアン・ソト 外野手(ワシントン・ナショナルズ)である。過去2年間、ソトはパワーヒッターと呼ぶよりは、むしろ選球眼の良さで知られていた。92個の四球と75個の三振の比率は22歳の選手としては素晴らしい数値だ。しかし、それでもソトは2年目の2019年には34本のホームランを打っているし、Baseball Savantによる強打率もリーグのトップ10%に入る。ホームラン・ダービーに出場する資格は十分だ。

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現在のメジャーリーグでジョーイ・ギャロ 外野手(テキサス・レンジャーズ)を凌ぐパワーの持ち主はさほど多くはない。Baseball Savantによると、ギャロの平均ホームラン距離は416フィート(約126.8メートル)で、これはホームラン・ダービーに出場する選手の中ではトレバー・ストーリー(419フィート、約127.7メートル)に次ぐ2位である。またギャロは現在絶好調だ。6月26日以来10本のホームランを打っている。

選手名 チーム ホームラン数 最長距離(メートル)
大谷翔平 エンゼルス 32 470
ピート・アロンソ メッツ 15 443
トレバー・ストーリー ロッキーズ 11 466
トレイ・マンシーニ オリオールズ 15 451
サルバドール・ペレス ロイヤルズ 20 460
マット・オルソン アスレチックス 21 445
フアン・ソト ナショナルズ 11 437
ジョーイ・ギャロ レンジャーズ 23 462

*上のデータは7月8日(同9日)までの数値
 

ホームラン・ダービーを欠場する選手は誰か?

何人かの選手が2021年ホームラン・ダービーに参加しないことを表明した。

その中でもっとも大きな失望はブラディミール・ゲレーロ・ジュニア一塁手(トロント・ブルージェイズ)だろう。ゲレーロは2019年のホームラン・ダービーでアロンソに次ぐ第2位だった。フェルナンド・タティス・ジュニア遊撃手(サンディエゴ・パドレス)、アーロン・ジャッジ外野手(ニューヨーク・ヤンキース)、ゲイリー・サンチェス捕手(ニューヨーク・ヤンキース)、ハビアー・バエズ遊撃手(シカゴ・カブス)も辞退することを決めた。

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これまでに投手がホームラン・ダービーに出場したことはあるか?

かつてホームラン・ダービーに出場した投手は1人もいない。だが、大谷が今回出場することで、メジャーリーグの歴史は変わる。

大谷が見せているパフォーマンスは野球史上で他に例がない。1919年のベーブルース以来、10試合以上の先発登板と10本以上のホームランを打った選手はいなかったのだ。ルースはそのシーズン、29本のホームランを打ち、17試合に投手として出場し、そのうち15試合に先発登板し、133回1/3で30個の三振を奪った。大谷は今シーズンすでに32本のホームランを打ち、13試合に先発して、67回で87個の三振を奪っている。
 

ホームラン・ダービーの開始時刻(日本時間)は?

日程:7月13日
時刻:午前9時

この時刻はデンバー現地の午後6時にあたる。当地の日没時間に合わせ、観客が見やすくするためである。

(翻訳:角谷剛)

Edward Sutelan

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Edward Sutelan joined The Sporting News in 2021 after covering high school sports for PennLive. Edward graduated from The Ohio State University in 2019, where he gained experience covering the baseball, football and basketball teams. Edward also spent time working for The Columbus Dispatch and Cape Cod Times.