2021年MLBホームラン・ダービーで大谷翔平に挑むのは?…米メディアが7人のライバルをピックアップ

Edward Sutelan

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MLBホームラン・ダービーはいつでもエキサイティングなショーだ。

球界最高峰の強打者たちがバットを強振し、短い制限時間内に可能な限りボールを遠くへ飛ばそうとするところを目撃することができる。今年のこのイベントはボールの飛距離が伸びることで有名なクアーズ・フィールドで行われる。きっと例年以上にスリリングなものになるだろう。

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そしてすでに出場者の1人が決定している。ロサンゼルス・エンゼルスの天才選手、大谷翔平が出場することを表明したのだ。トロント・ブルージェイズの若きスター、ブラディミール・ゲレーロ・ジュニアが今年は出場しないことを選択したと報じられている。シカゴ・カブスの遊撃手、ハビアー・バエズも同様に出場しない。

ブラディミール・ゲレーロ・ジュニアが今年のホームラン・ダービーには出場しないことを決めた。
ゲレーロはコロラドで行われるオールスター・ゲームには出場することを楽しみにしているが、ホームラン・ダービーが行われる時間は家族友人と再会し、シーズン後半にむけて精神的にリフレッシュするために使いたいと述べた。

そうなると、一体誰が大谷翔平に続くのだろうか?米国版スポーティング・ニュースはこのショーをさらにスリリングなものにできる選手たちを予想してみた。出場者は8人に限られ、既に1人は決まっているので、私たちがもっとも相応しいと思う残り7人の名前を挙げる。

ロナルド・アクーニャ・ジュニア

“ジュニア”たちの1人は既に欠場することを選んだが、野球ファンは1人でも多くのジュニアをこのイベントで見たいと願っている。そしてアクーニャ・ジュニアはけっして見逃せない選手だ。アクーニャはナショナル・リーグのホームラン王争いでフェルナンド・タティス・ジュニアに次ぐ20本のホームランを放っている。そしてそのうちの10本は野球データ解析サイト『Baseball Savant』が「文句なし」と判定したものだ。1本の飛距離は481フィート(約146.6メートル)で、これは今シーズン2番目の飛距離だ。

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今シーズンのアクーニャはホームランだけが魅力なのではない。他のプロフィールを詳細に見ていくと、アクーニャが出場することによってホームラン・ダービーがより盛り上がると思わずにはいられないのだ。最高打球速度は時速117.2マイル(約188.6キロ)で、これは今シーズンのMLB全体第5位だ。同じく平均打球速度は時速93.8マイル(約151.0キロ)で第7位、強打率は11.9%で第5位である。アクーニャはメジャーリーグの誰よりも強い打球を打つ。ホームラン・ダービーを盛り上げるにはうってつけの選手である。

ピート・アロンソ

今シーズンのアロンソは53本のホームランを放った新人シーズンほどのパワーは見せていない。それでもアロンソはホームラン・ダービーの前王者なのだ。2019年に決勝ラウンドでゲレーロを破って優勝している。2021年もこのタイトルを防衛するチャンスはある。

ニューヨーク・メッツの1塁を守るアロンソは今シーズンここまでホームラン11本に留まっているが、当たれば飛ばす。平均打球速度は時速92.6マイル(約149.0キロ)で、これはメジャー全体で19位タイだ。最高打球速度となると時速117.1マイル(約188.5キロ)で、こちらは6位になる。Baseball Servantによれば、11本のホームランのうち9本が「文句なし」判定である。「ホッキョクグマ」の愛称で知られるアロンソはメジャーリーグきってのパワーの持ち主なのだ。ホームラン数は少なくても、アロンソが2年連続で優勝する可能性はあるはずだ。

ラファエル・デバース

デバースの名前は最近台頭してきた若きスター選手たちの話題に埋もれてしまいがちだ。だが、ボストン・レッドソックスの3塁を守るこの24歳は今年も大活躍している。デバースは2019年シーズンにブレークした。短縮された2020年シーズンはやや苦しんだが、2021年になると、また調子を取り戻してきた。ホームラン数は既に18本を数えている。Baseball Savantが測定する予期ホームラン数は20.6で、この数値を上回る選手は大谷とカンザスシティ・ロイヤルズのサルバドール・ペレスだけだ。

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そしてMLB公式データ解析ツール『スタットキャスト』が示すデバースの数値は群を抜いている。平均打球速度、最高打球速度、ハードヒット率、その他諸々の数値がすべてメジャーリーグのトップ8%以内に入っているのだ。ホームランの平均飛距離では大谷とトロント・ブルージェイズの外野手、テオスカー・ヘルナンデスと並ぶ13位タイの417フィート(約127.1メートル)で、最長距離は452フィート(約137.8メートル)だった。

ヤーミン・マーセイディーズ

マーセイディーズの活躍は今シーズンのメジャーリーグで最大の話題の1つだ。かつて有望株選手だと注目されたことがなかった無名選手が、プレイオフを狙うチームの原動力になっているのだから。ホームラン7本はここで挙げる7人の中でもっとも少ない。しかし、その7本はすべて特大ホームランなのだ。Baseball Savantによれば、マーセイディーズの平均ホームラン距離は439フィート(約133.8メートル)で、シーズン序盤に放った485フィート(約147.8メートル)は今シーズン最長のホームランだった。もっとも短いものでも421フィート(約128.3メートル)なのだ。

確かにマーセイディーズは5月に入ってから急激に調子を落としている(ホームラン2本、打率.184、出塁率.248、長打率.259)。今シーズンのメジャーリーグでマーセイディーズより多くのホームランを打っている打者は他にもたくさんいることも確かだ。それでもマーセイディーズは見ていて楽しい選手だ。そしてホームラン・ダービーとはエキサイティングなイベントなのだから、マーセイディーズを出場させてもよいのではないか。

ライアン・マクマホン

ファンが応援したくなる地元のヒーローはいつでも必要だ。今年のコロラド・ロッキーズからは、それがマクマホンになることは間違いない。内野のユーティリティー選手でありながら、今シーズンここまで既に16本のホームランを打っている。長打率は自身のキャリアハイである.508だ。予期ホームラン数の17.6はカイル・シュワーバーと並ぶ7位タイである。それは今シーズンここまでで実際に打った数より2本多くのホームランを打っているべきということだ。

マクマホンはメジャーリーグでも屈指のパワーの持ち主であるところをいつも見せつけてきた。2019年シーズンにはキャリアハイとなる24本のホームランを打ち、昨シーズンは52試合で9本だ。今シーズンはその強打ぶりはさらに安定している。Baseball Savantによれば、キャリアハイの強打率(48.6%)、平均打球速度(時速92マイル、約148.1キロ)、そしてバレル率(9.7%)は自身2番目の数値だ。

ジャンカルロ・スタントン

スタントンより強い打球を打つ選手は存在しない。今シーズンここまで、スタントンが放った時速120.2マイル(約193.4キロ)の打球は100打球以上を打ったすべての選手の中で最速である。Baseball Savantによれば、スタントンの平均打球速度は時速97.4マイル(約156.8キロ)で、これもMLBトップである。

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スタントンはホームラン・ダービーの経験も豊富だ。2016年にはもっとも打球が飛びにくいとされる球場の1つであるペトコ・パークで行われた同イベントで優勝している。ならば、クアーズ・フィールドではもっとすごいものを見せてくれるチャンスは大きい。今シーズンここまでに51試合に出場し、13本のホームランを打っている。そのうちは5本はスタットキャストが呼ぶところの「文句なし」だ。そして471フィート(約143.6メートル)という今シーズン最長ホームランの1つに数えられる1本も放った。

フェルナンド・タティス・ジュニア

サンディエゴ・パドレスのこのスター遊撃手はもちろんホームラン・ダービーに相応しいと言える。タティスは肩の故障がまだ完全には癒えていない。だが、万全な状態であれば、タティスはメジャーリーグ屈指のパワーヒッターだ。Baseball Savant によれば、タティスは14本の「文句なし」ホームランを打っており、これはMLB最多である。ホームラン数もゲレーロと大谷に次ぐ22本だ。

さらにタティスの数値を見ていくと、平均打球速度、最高打球速度、ハードヒット率、バレル率、予測長打率らのすべての数値がトップ10%以内にある。タティスの強打者ぶりが分かるだろう。そこにタティスがナショナル・リーグ西地区で馴染みの深いクアーズ・フィールドの薄い空気が重なる。どれだけの強打が見られることになるだろうか。

(翻訳:角谷剛)

Edward Sutelan

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Edward Sutelan joined The Sporting News in 2021 after covering high school sports for PennLive. Edward graduated from The Ohio State University in 2019, where he gained experience covering the baseball, football and basketball teams. Edward also spent time working for The Columbus Dispatch and Cape Cod Times.