集中連載第10回【MLB: A to Z (Journeyman)】青木宣親は「ジャーニーマン」!?

AKIRA FUJIWARA

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「ジャーニーマン」は「渡り鳥」と翻訳できる。読んで字のごとく、多くのチームを渡り歩く選手を指す。水が合わずに能力が発揮し切れなかった選手や、チーム事情から安寧の場が見つけられなかった選手、引く手数多で多くの球団から請われた選手と事情は様々である。

いずれにせよ、選手の入れ替わりが激しいメジャーリーグにおいて、ジャーニーマンの存在はチームがロースターを構築する際に重宝する。史上最も多くの球団でプレーしたのはオクタビオ・ドーテルで、実に13球団のユニフォームへ袖を通した。1999年にニューヨーク・メッツでメジャーデビューを果たすと、翌年に移籍したヒューストン・アストロズには5年在籍したが、以降の同一チームへの所属は最長でも2年のみ。2013年までの15年間のキャリアで通算758試合で投げた。

次いで、12チームでプレーした選手は4人いて、唯一の現役であるエドウィン・ジャクソンだけがこの記録(?)に挑戦できる。恵まれた才能が開花しないまま鳴かず飛ばずだったジャクソンは今オフに、昨季の途中から加入したワシントン・ナショナルズと再契約を結んだ。まだ34歳だけに、今後の記録更新の可能性はあるだろう。

野手ではマット・ステアーズの12球団所属が最多だが、プロ野球の中日ドラゴンズも含めれば計13チームに所属したことになる。現在、10チーム以上に所属した選手は42人いて、5月に45歳を迎える現役最年長のバートロ・コローンは、契約したテキサス・レンジャーズで投げれば11球団目だ。東京ヤクルトスワローズに復帰する青木宣親も、MLB在籍6年間で7球団を渡り歩いた。つまり、青木もジャーニーマンだったのだ。

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