第8回【MLB: A to Z (Hall of Fame)】野球殿堂入りの基準って何だ?

AKIRA FUJIWARA

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現役時代の厳しい顔ではなく、誰もが柔和で朗らかな表情を浮かべてスピーチに臨む。毎年夏にクーパーズタウンで催される式典で登壇するのは、年始に野球殿堂入りが発表されたレジェンドたちだ。

アメリカの野球殿堂入り資格候補となるのは、10年以上プレーし、かつ現役引退から5年が経った選手となる。全米野球記者協会に10年以上所属している記者が投票し、得票率75%をクリアした者が晴れて殿堂入りを果たす。得票が殿堂入りの基準を満たさず、5%を割った候補者の名前は次年度もノミネートされ、10回の投票を繰り返しても75%を上回らなかった候補者はリストから外されていく(2014年までは15回の猶予が与えられていた)。

ただし、資格を失っても、ベテランズ委員会と呼ばれる団体の審査により殿堂入りが決まることもある。ベテランズ委員会は、投票の対象とならない監督や球団関係者、球界への発展貢献者や審判なども選出する。

1936年に行われた第1回野球殿堂入りの投票ではベーブ・ルースやタイ・カッブらが選ばれ、今年の選出者を含めると計323人の顔を模したレリーフが野球殿堂博物館に飾られる。なお、式典参加時とレリーフに彫刻される顔に被る帽子は現役時代に所属した球団から選択可能だが、グレッグ・マダックスとトニー・ラルーサは球団ロゴなしを選んだ。

特例もあり、最後の4割打者ことテッド・ウィリアムズは現役引退直後の1939年に、ロベルト・クレメンテは飛行機事故で亡くなった翌1973年に殿堂入りしている。

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