2018年、MLBで復活しそうな3選手(1)

John Edwards

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活躍できなかった選手にとって、2017年の記録は早く忘れ去りたいと思っているはずだ。そんな選手の中に2018年、復活を遂げる希望のある選手がいる。2018年、最も復活の可能性がある選手を以下に挙げる。

 

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ミゲル・カブレラ

2017年、ミゲル・カブレラは大不調に苦しみ、ISO(打者を評価する指標のひとつ)はキャリアで初めて.150を下回った。また、カブレラはキャリアの中で最も低レベルの91wRC+(打者の得点力を測る指標のひとつ)を記録し、椎間板ヘルニアで残りのシーズンを棒に振った。

おそらく、カブレラのフラストレーションは、打席での不振ではなく、全てのタイミングが合わず結果を出せないことから生じたものだ。xwOBA(打球の初速や角度を基にコンタクトの質を測定するwOBAに関する指標)では、カブレラは昨シーズン、メジャー屈指の数値を残している。2017年、400打席以上の選手のxwOBAに対するwOBAを示した下記の図でも分かるように、カブレラは摩天楼のように際立っている。コンタクトの質が良い打者のほとんどが結果を出しているが、カブレラの場合はそのコンタクトに対して著しく成績が下回っている。

コメリカ・パークに備えてあるスタットキャストのセンサーは、実際の打撃より強めに測定されると言われてはいるが、カブレラのデータは、それでもやはり素晴らしい。彼の平均打撃速度は時速145キロで、2017年に150試合以上出場したメジャー選手の中で17位であった。カブレラのコンタクトは見事なのだが、その打球はポトリと落ちないのだ。カブレラの2017年のBABIPはキャリアワーストの.292で、通算平均より52ポイントも低い。

もちろん、カブレラの打球は常にグラウンド内に飛ぶとは限らない。彼は、三振と四球の数も多く、昨年はこれらの数字うまく生かせなかった。2017年、カブレラは打数の20.8パーセントが三振で2004年以来最も多く、四球は2014年以来最も少なかった。大きな要因の1つは、カブレラはストライクゾーンを外れたボールを打つ回数が減ったことだ。2016年、ゾーン外のボールを打った確率が68.3パーセントだったのに対し、2017年は63.8パーセントに下がっている。結果として、多くのボールは、グラウンド内に飛ばず、見送ることもできず、空振り三振が増えたのだ。おそらく、打席に立つカブレラはイライラが募り、その結果、外角のボールを待ってヒットを打とうと躍起になったはずだ。

カブレラは、昨年のひどいシーズンが偶然だった可能性が高いという事実に大いに慰められるはずだ。年を取って多少の衰えが予想されるとしても、彼の打席での優れた能力は一夜にして消えることはない。つまり、カブレラは今シーズン、三冠王になった頃の調子を取り戻すことはないが、昨年のような打撃を見せることもないだろう。

(2)につづく)

 

 

John Edwards