過去の英雄に学ぼう! 自己研鑽を怠らぬMLBの選手たちを紹介

Jared Wyllys

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シカゴ・ホワイトソックスのホセ・アブレイユは打撃においてマンネリ化すると、オレステス・キンデランの動画を見る。母国で10シーズンを過ごしてから、2014年にキューバからやって来たアブレイユだが、今でも彼はインスピレーションを必要とする時に母国を振り返るのだ。キンデランはキューバの本塁打王で、五輪で金メダルも2回獲得している。アブレイユの幼少期の英雄でもあった。

現在のスターたちも、かつてはみな子どもたちだった。彼らは当時のベストプレイヤーたちを見て、その技に感嘆していた。ただ、キャリアの半ばに差しかかった今でも、彼らは対戦選手たちから学び、称賛している。言い換えれば、今でもビッグリーグにたどり着いた選手たちは、MLBの選手たちを研究し、ちょっとでもまねできることを見つけようとするのだ。

アブレイユは子どものころ、キューバでMLBの試合を見る方法がなかった。だから、打者としてキンデランを参考にしたのだ。アブレイユによれば、今でもそれは変わらないという。

アブレイユは『Sporting News』で「今でも調子が悪いと感じると、彼のビデオを見て、当時の彼ができたことをチェックするんだ」と述べた。

今のアブレイユは、アメリカで最高の打者たちを“特等席”で見ることができる。お気に入りの一人は、ミゲル・カブレラだ。数年にわたって同地区で戦ってきた。ともに一塁手とあり、互いに助言し合うことも少なくない。

アブレイユは「話すのはだいたい、手の位置についてだね。インサイドにとどめておくとか」と話す。

「手をコントロールすることが大事だ。僕たちにとっては、それが攻撃の鍵となる」。

シンシナティ近郊で育ったカイル・シュワーバーは、1990年代から2000年代初頭にかけての多くのファンと同じように、ケン・グリフィー・ジュニアの打撃を参考にしてきた。

シュワーバーは『SN』で「帽子をちょっと傾けて後ろ前にかぶる写真があるよ」と明かしている。

だが、高校・大学と進むにつれて、シュワーバーがより注目したのは、シンシナティ・レッズの別の打者、ジョーイ・ボットだ。シュワーバーは、ボットの打撃アプローチから学んだという。速球を簡単にセンターへ打ち返し、次の打席でスライダーをホームランにするボットを見ていたそうだ。

シュワーバーは「それが打撃のあるべきかたちだ」と、自分が望むボールを狙うことの重要性がそこから分かったのだと話している。

シュワーバーは、ボットの有名な選球眼を自分も身に着けたいと望んだ。そしてここまで、その結果が出ている。四球率は12.1%から今年16%に上がっている。

チームメイトでは、クリス・ブライアントを称賛するシュワーバーだが、そのスタンスを使うことはできないとも分かっている。よりフィットするのは、アンソニー・リゾという。ともに大きな左打者で、アプローチも似ている。シュワーバーは、リゾと話して、対戦投手の攻め方を聞くのが好きだそうだ。ナショナルリーグ中地区におけるリゾの経験も有益という。

リゾもまた、グリフィー・ジュニアを見て育ったと話す。シュワーバーと同じ写真は持っていないだろうが、スタンスをまねていたことは隠さない。リゾは「もちろんだよ。ずっとね」と述べた。

シュワーバーの打撃に関する話に賛同するリゾは、投手たちのシュワーバーとの対戦に注目するとも付け加えた。自身に対してと同じアプローチだからだ。同僚以外では、アリゾナ・ダイヤモンドバックスのポール・ゴールドシュミットの打撃を何度か見たという。「見ていて楽しい」。

ヒューストン育ちのゴールドシュミットは、アストロズのスターであるジェフ・バグウェル、クレイグ・ビジオ、ランス・バークマンがお気に入りだった。自分が小さいころの「ユニフォームを汚せ」というアストロズの気概が好きだったという。父親からは、すべてのプレイをハードにするやり方に注目するように言われていたそうだ。

ゴールドシュミットは、リゾとは互いをリスペクトしていると話す。また、ブライアントや同地区のバスター・ポージーを見て、多くを学んでいるとも明かした。頻繁には見られないが、フィラデルフィア・フィリーズのリース・ホスキンスの大ファンでもあるという。

ただ、ゴールドシュミットは何よりも、自分がまねできない選手のプレイを見るのが好きだと述べた。力強さやバットスピードからジャンカルロ・スタントン、魔法のような能力を持ち合わせているかのようなハビアー・バエズを例に挙げている。

ゴールドシュミットは「彼らは僕や多くの人にはないこともやってのけるんだ」と話した。

「彼らのプレイから盗めることは多くない。でも、彼らのスキルにはすごく感嘆している」。

チームメイトのアブレイユ同様、ホワイトソックスのヨアン・モンカダもキューバで育ち、メジャーを見てはいなかった。彼が好きだったのは、2004年の五輪でキューバ代表として金メダルを獲得し、2008年にも銀メダルを手にしたフレデリク・セペダ。スイッチヒッターだったからだ。

そして今は、チームメイトであるアブレイユから学ぶために多くの時間を割いている。「彼の打撃を見ると、その集中力が分かる」。

モンカダ自身はまだそのポテンシャルを完全に結実させていない。アメリカンリーグでトップの三振数を記録し、打率は.217。だが、彼は「いつも話してくれて、助言してくれる。あらゆる状況でどうすべきかをね」と、隣のロッカーを使うアブレイユから毎日学んでいると述べた。

「ケージで仕事していない時でも、彼はいつも僕に話して、僕がうまくなるように助けようとしてくれるんだ」。

アブレイユのキャリアが一つの指針であるなら、モンカダは優れた指導を受けているということになる。そして彼自身もそれを分かっており、「打撃における彼のコントロールは独特だ。本当に目を見張る」と述べた。

「彼を見ていると、『ワオ、これはスペシャルだ』と思うのさ」。

原文:MLB players still look to heroes and influences, as learning process never stops(抄訳)
翻訳:Hiroaki Nakamura

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