ドリュー・ロビンソンは自殺未遂から生き延び、選手としてメジャーリーグへの復帰を目指していた。そして、その旅が終焉を迎える。ロビンソンの次なる挑戦はあるMLB組織内で別の役割を担うことだ。
ロビンソンは7月16日に自身のソーシャルメディアでその週末を最後に選手としては引退することと、引退後はサンフランシスコ・ジャイアンツのフロント入りすることを発表した。ロビンソンのジャイアンツでの新たな役割はメンタル・ヘルスのアドバイザーである。ロビンソンは現在ジャイアンツ傘下3Aのサクラメント・リバーキャッツでプレイしている。
「私の命を救ってくれたスポーツに今後も関わっていけることを何よりも喜んでいます」とロビンソンは書いた。
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29歳のロビンソンは2020年4月16日に拳銃で自らの頭部を打ち抜き、命は助かったものの、その代償として右目を失った。ロビンソンは回復への努力を続ける中で、復帰を決意し、トレーニングを始めた。それ以前の2017年から2019年の間、ロビンソンはテキサス・レンジャーズとセントルイス・カージナルズの外野手として100試合に出場している。昨年の冬、ロビンソンのストーリーはスポーツ専門局『ESPN』のジェフ・パッサン記者によって広く世間に紹介された。
ジャイアンツは2020年1月にロビンソンとマイナー契約を結び、2021年のマイナーリーグ春季キャンプに招待した。そしてロビンソンはリバーキャッツの開幕ベンチ入りを勝ち取った。
ロビンソンが今シーズン初めに復帰後初の本塁打を打つと、さらに大きなニュースになった。
だが、それは結果としてロビンソンが見せた最後の輝きとなってしまった。今シーズンここまでのロビンソンの打撃成績は打率.128、出塁率.240、長打率.267に留まり、本塁打は僅かに3本で、100打席で53個の三振を喫している。
「私が自身の経験から他の選手のメンタルヘルスを助けることができるとジャイアンツが信じてくれたことにとても感謝しています。この15カ月がどのようなものであったかを完全に説明することは難しいです。しかし、その中でもっとも貴重だったのは、復帰に向けて身体的かつ精神的な困難に立ち向かった忍耐の時期でした。そして、もっと特別だったことは、私が諦めないように皆が励まし続けてくれたことです」とロビンソンは書いた。
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