【第3話】ダルビッシュ有、ワールドシリーズへの軌跡

Muneharu Uchino

【第3話】ダルビッシュ有、ワールドシリーズへの軌跡 image

第2話はコチラ

 

ダルビッシュ(テキサス・レンジャース)のドジャース移籍は、まさに"電撃"だった。

トレードの噂はあったが、結局何も起きないまま、7月31日のノンウェイバー・トレード期限を過ぎた。
その数分後、メディア上に「ダルビッシュが移籍」というニュースが駆け巡った。
ダルビッシュを獲得したのは、メジャー断トツの勝率を誇り、悲願のワールドシリーズ優勝を目指すドジャースだった。

ドジャースの選手たちは、新たなチームメイトの誕生にすぐさま反応した。

 

コディ・ベリンジャー「今年はユー(ダルビッシュ)と対戦しなくて良いから嬉しい」

 

 

ダルビッシュ獲得を狙っていると噂されたチームは、ドジャースの他にニューヨーク・ヤンキース、クリーブランド・インディアンス、ヒューストン・アストロズなど。
いずれも今季プレーオフに進出した、強豪球団だ。
強いチームがこぞって求めたという事実が、ダルビッシュという投手の価値を何より表しているといえよう。

新たな背番号「21」でドジャーブルーのユニフォームに身を包んだダルビッシュは、新天地でも躍動した。
フォームを試行錯誤しながら、ときに苦しみながらも、来たるプレーオフに向けてより良いピッチャーになることを模索し続けた。

 

 


ドジャースはぶっちぎりで地区優勝し、メジャー最多の104勝を挙げた。
そして迎えたポストシーズン、ダルビッシュはドジャースの先発3番手として、大舞台のマウンドに上がることになった――。

第4話につづく)

Muneharu Uchino