【海外の反応】米ドラ1巡目選手がNPBを選択 米記者は「デメリットもある」

Sporting News Japan Staff

【海外の反応】米ドラ1巡目選手がNPBを選択 米記者は「デメリットもある」 image

MLBではなく日本でプロデビュー。今後多くの選手が後に続く?

先週、2018年のMLBドラフトでアトランタ・ブレーブスが1巡目で指名した19歳の右腕カーター・スチュワートがMLBではなくソフトバンクと契約したことが大きく報じられ、その異例の決断は米国内でも大きな波紋を呼んだ。

スチュワートはドラフト後のメディカルチェックで手首の問題を指摘され、当初の予定よりも低い金額が提示されたことでブレーブスとの交渉が難航していた。そして今回、ソフトバンクはこの金額よりもはるかに高い6年700万ドル(約7億6000万円)でスチュワートとの契約に合意。通常、MLB球団と契約した選手はマイナーリーグで経験を積むが、スチュワートはそのステップを踏まず、日本のプロ野球でプレーした後FAとしてMLBに戻ることを選択した。

この前代未聞の決断に、米『スポーティングニュース』のダン・バーンスタイン記者は「ブレーブスが指名したカーター・スチュワートが日本でサイン。その決断は野球の未来に何をもたらすのか」と題した記事で、マイナーリーグで育成中の新人選手を安価で縛り付ける現在のMLBのシステムから抜け出すため、スチュワートに倣う選手が今後も出てくるかどうか、その可能性について言及した。

ソフトバンクとの契約を終えるとき、スチュワートはまだ25歳。マイナーリーグでプレーした同期たちより数年早いタイミングでFAとなり、うまくいけば彼らよりはるかに大きな契約を結べるかもしれない。一見するとメリットの方が多いようにも見えるこのキャリア形成だが、バーンスタイン記者は、「それでもすぐに多くの有望株たちが後に続くことにはならない」と主張している。

まずバーンスタイン記者はスチュワートの決断に伴うマイナス面を指摘。アメリカのマイナーリーグが、英語を母国語としないスペイン語圏の選手たち特有の文化を形成しているのに対し、日本プロ野球の育成過程では日本語を母国語としない選手の環境が整っておらず、その点が19歳の若き選手にどう影響するかという点。また、「MLBレベルから来た選手」という日本国民の大きな期待を一身に背負うこととなり、それがルーキーには重すぎるプレッシャーになるという点。そして日本のプロ野球球団には、所属できる外国人選手は4人までという制限があるという点だ。

またバーンスタイン記者は、NBAでも、カレッジではなく中国でキャリアをスタートさせ、現在はニューヨーク・ニックスに所属するエマニュエル・ムディエイ、オーストラリアでプロデビューを果たし、現在はオクラホマシティ・サンダーでプレーするテレンス・ファーガソンなどの前例があるものの、いまだ「まずは海外で」というキャリア形成が定着していないことも指摘した。

とはいえ、今回スチュワートがつくった前例は、ドラフト指名選手やFA選手たちを安く買いたたこうとするMLB幹部や球団オーナーたちへの警鐘を鳴らすことにつながるとし、その点で彼に続く選手が出てくることには十分なメリットがあるという。

記事の最後でバーンスタイン記者は、高校時代からMLBで通用するカーブを投げるとスカウトたちに高く評価され続けてきたスチュワートの実力が本物であることを改めて名言。そして未来のスターが今後どのような経験を積んでいくのか、多くのファンが注目し続けるだろうと締めくくった。

▶MLBを観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう


■【オリンピック特集】ファン必見!注目記事・動画まとめ

hanyu1

【動画】羽生結弦、平昌五輪FSの“王者の輝き”をもう一度

hanyu2

【動画】羽生に贈られるプーさんはその後どうなる?

uno

【動画】宇野昌磨、平昌五輪FSの感動を振り返ろう!

7人制ラグビー日本代表が東京五輪への出場権を獲得

【動画】いざ東京へ!!陸上男子日本代表、リオ五輪4×100mリレー決勝

※記事はIOC公式サイト『Olympic Channel』提供

【DAZN関連記事】
【2019年版】DAZNの最新取扱説明書はこちらへ
DAZNの料金体系|月々に支払う料金はいくら?
DAZNを使うなら必ず知っておきたい9つのポイント
● DAZNをテレビで視聴する方法って?|大画面でスポーツ観戦を!
【簡単!】DAZNの解約・退会・再加入(一時停止)の方法を解説
「※」は提携サイト『Goal』の記事です

Sporting News Japan Staff

Sporting News Japan Staff Photo

日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。