【最終話】NFLに怒る退役軍人グループ、なぜ?

Michael McCarthy

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リーグはこれまで米国軍の6番目の勢力かのようなブランディングを何十年もかけて行なってきている。試合前には巨大な国旗を持ち出し、会場の上をジェット機が飛び、儀仗兵が登場したりと、ここまで軍隊と密接な関係を築いてきたプロスポーツは他にないだろう。

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先週末、NFLは毎年恒例となっている現役軍人やその家族を讃える『Salute to Service』を開催した。リーグは毎年、Pat Tillman Foundation、USO(United Service Organizations)、TAPS(Tragedy Assistance Program for Survivors)、Wounded Warrior Projectなどの軍事系非営利組織と活動している。ここ6年間で、NFLは軍事系非営利組織のために1700万ドル以上の資金を集めているのだ。

米国在郷軍人会とVFWと行なわれた先週のミーティングは、今も継続中の支援活動の一連だとマッカーシー氏は説明した。

「軍隊と退役軍人に対するNFLの強い支援を再び名言しました。軍人を讃えるための他の方法なども話し合いました」。

グッデルはここまで不可能なことを実現しようとしている。リーグの国旗・国歌・軍隊に対する敬意を保ちながらも、選手たちに人種差別問題を抗議する自由を与えようとしているのだ。

ニューヨークでのイベントでは「我々の選手たちはとても大切だ。選手たちはとても大切で、彼らの見解も大切だ」と語っている。

「ファンにとっても大切なことなので、長期的に解決方法を見出す必要がある。それと同じくして、必ずしも同意しない見解や価値観に対しても、敬意を払う必要がある」。

しかしジョーンズやワシントン・レッドスキンズのダン・スナイダーのような過激派オーナーや、ドナルド・トランプ大統領の思い通りになれば、彼らはグッデルに選手が起立しなければならないというルールを導入させることになるだろう。

そしてもしグッデルがそれに同意しなければ、新しいコミッショナーが選ばれるという事態になる可能性もある。

(完)

原文:With Veterans Day looming, NFL holds sit-down with angry veterans groups

翻訳:大西玲央 

Michael McCarthy

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Michael McCarthy is an award-winning journalist who covers Sports Meda, Business and Marketing for Sporting News. McCarthy’s work has appeared in The New York Times, Sports Illustrated, The Wall Street Journal, CNBC.com, Newsday, USA TODAY and Adweek.