▶スポーツ観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
ニック・ゴードン(遊撃手/二塁手、ミネソタ・ツインズ)はますます良くなっている。私は通常、訓練前の器用な選手に興奮することはない。「大リーグの家系」は過大評価されていると思う。結果的に私は、ゴードン兄弟の波に乗り遅れてしまった。皮肉にも、彼への期待という話題が冷めた今になって、私は彼に夢中である。対パイレーツ戦で見た時の彼は、バットの軌道も真っ直ぐで、よりしっかりとアスリートらしくなっており、バットのスピードも改善されていた。自らの向上のために彼が奮闘したのは明らかであり、それを続けていけば、彼は並外れたメジャーリーグの内野手に変身するかもしれない。
カイル・タッカー(外野手、ヒューストン・アストロズ)は、2018年はメジャーリーグでプレーするだろう。タッカーは今オフシーズンでスイングを若干調整したようで、マイナーリーグのキャンプに送られる前のグレープフルーツ・リーグで大活躍した(4試合39打席で打率0.410)。タッカーは下半身の動きをコンパクトにし、足の開き方をシンプルにすることで安定したバランスを保ち、よりボールを見られるようになった。3月16日にプレーを見た時には、ヤンキースのジョーダン・モンゴメリー相手にやや苦戦していたが、これは、スピードの遅い変化球、特に左投手に対する経験を積むことでおそらく克服できるという教訓である。一方、彼はパワーも敏捷性も向上し、私が見た試合では簡単に盗塁を決めた。ワールドチャンピオンであるアストロズは、マイナーリーグでタッカーの評判をさらに高めることもできるが、彼の現在の調子が続くなら、いずれチームの結論が出るだろう。
ミゲル・アンジュハール(三塁手、ニューヨーク・ヤンキース)は戻ってくるだろう。アンジュハールはグレープフルーツ・リーグで強烈な印象を与えた(4本塁打、42打席OPS 0.916)後、マイナーリーグのキャンプに送られた。春には活躍したものの、アンジュハールはスピードの遅い変化球に対する経験をもっと積む必要がある。彼はつま先で踏み込むため、ボールを叩きつける傾向があり、また、積極的なあまり、ストライクゾーンの外のボールまで追いかけてしまう。しかし、彼は間違いなくうまく適応するし、少し改善すれば、打率は今春(打率0.262)より上がるだろう。
A.J. ミンター(左投手、アトランタ・ブレーブス)は小柄な左腕投手で、強力な速球を持ち、恐れることがない。彼は対左打者のスペシャリストと呼ばれているが、もし現在のアローディス・ビスカイーノが不調になったり、トレードに出されたりしたら、正規のクローザー候補の1人である。3月15日、1イニング内に揃った、デトロイト・タイガースの右打者のクリーンナップ(ミゲル・カブレラ、ニック・カステヤーノス、ビクトル・マルティネス)との対決にも、ミンターはしくじらなかった。彼は速球でチャレンジし、順調に3人からアウトを取って、その回を終了させた。昨年のメジャーリーグでは15イニングに登板し、奪三振が26。故障しないでくれよ。
テイラー・ウェイド(二塁手、ニューヨーク・ヤンキース)は将来大物になりそうな選手だ。昨シーズンはウェイドを何度も見たが、このスプリングトレーニングではまだ見ていない。左打ちの二塁手はスウィングを改善し、このグレープフルーツ・リーグでは好成績を収めた(打率.313、出塁率.452)。この春はまだホームランを打ってないが、バッティング練習ではヒットを打っている。彼は新しいスウィングで試合中にヒットを打つ方法を習得中のようで、そのパワーを発揮するには少々時間がかかりそうだ。それまで彼に注目していてくれ。ひょっとしたら彼は並外れた打者になるかもしれない。
グレイバー・トーレス(遊撃手/二塁手、ニューヨーク・ヤンキース)は、練習が必要だ。私がトーレスをマイナーリーグで見たのは、彼が奮闘の末、メジャーリーグのキャンプ(グレープフルーツ・リーグでの成績は、25打席で打率.160)から降格になった時である。利き手と反対のヒジのトミージョン手術のために出場できなかった、2017年のシーズン後半の後、未だ不調を振り切れていない。彼の持ち味は、スウィングスピードの速さと優れた反射神経であるが、今の彼は、打撃のタイミングとバランス感覚が悪く、打席で少々イライラしているように見えた。彼はケガの後、完全に復調しているわけではないし、まだ21歳になったばかりである。だからもう少し鍛えてからメジャー入りするのも、必ずしも悪いことではない。
(後編へ続く)