打撃革命のパイオニア? ドジャースが採用した異色の打撃コーチ

Bob Hille

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ロサンゼルス・ドジャースは現地28日、2019年にデイブ・ロバーツ監督を支える4人の新コーチとの契約を発表した。

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4名が、4つの仕事に就いた。大した事件ではない。だが……ロバート・バン・スコヨクの採用は最も興味深い、とESPNは指摘している。

その理由は以下、5つだ。

1.32歳のバン・スコヨクは、大学野球までしかプレーしていない。しかし彼は、カリフォルニア州サンタクラリタでクレイグ・ウォーレンブロックと共に、打撃革命のパイオニアとして評判になった。彼らはバットを可能な限り長くストライクゾーンに保ち、ボールを空中に打ち上げることを説いた(打球角度を上げるということだ)。スコヨクとウォーレンブロックは2016年と2017年にコンサルタントとしてドジャースに仕え、ドジャースはこの打撃アプローチをいち早く導入した。今ではメジャーリーグ全体が、このアプローチを採用している。

2.バン・スコヨクの指導はときに、オールドスクールな「ボールをよく見て打て」というスタイルの指導者から馬鹿にされるかもしれないが、投手たちが既に取り入れている指導スタイルだ。メカニックスや統計、投球の傾向や弱点を分析し、どのように個別の打者と対戦すれば良いかを計算するスタッフがいる。それを投手ではなく、打者にも提供するのだ。

3.より従来型の打撃コーチであるターナー・ウォードに代わって採用されたバン・スコヨクは、メジャーリーグのスタッフとしてまだ1年しか働いていない。彼は2018年、アリゾナ・ダイヤモンドバックスで「打撃ストラテジスト」を務めた。『azcentral.com』によると、この新しい役職の任務は、試合中のフィールドや打撃練習ケージ、さらにはビデオルームで常に打者のスウィングを分析し、個別の選手にデータに基づいた打撃アプローチを指導することだった。

4.しかし、バン・スコヨクにとって最高の実績となったのは、元ダイヤモンドバックスのある選手だった。J.D.マルティネスは2013年シーズン終了後、バン・スコヨクと共に打撃を改善した。彼は5年前のマルティネスに、手の位置を変え、より動きのある打撃スタンスを取り入れ、打球角度を上げるよう指導した。マルティネスはその後、ワールドシリーズ覇者のボストン・レッドソックス打線の中心で打率.330、出塁率.402、長打率.629を記録し、オールスターに選ばれシルバースラッガー賞を受賞、アメリカン・リーグMVP投票4位に入る強打者へと変貌した。

5.最後に、ドジャースファンに警告を。バットをストライクゾーンに保ち打球を上げることを良しとするこの理論は、大胆なメカニックスの変更を強いる場合がある。たとえば足を大きく蹴り上げたり、スウィング前に手が動く軌道を変えたりする。すぐに結果が出るわけではなく、必ず結果が出るわけでもない。実際、バン・スコヨクが在籍した今年のダイヤモンドバックスはパフォーマンスが下がり、打撃コーチのデイブ・マガダンは解雇された。

原文:Meet Robert Van Scoyoc, the most interesting man on the Dodgers

翻訳:Muneharu Uchino


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Bob Hille, a senior content consultant for The Sporting News, has been part of the TSN team for most of the past 30 years, including as managing editor and executive editor. He is a native of Texas (forever), adopted son of Colorado, where he graduated from Colorado State, and longtime fan of “Bull Durham” (h/t Annie Savoy for The Sporting News mention).