【後編】田中が球団CM出演、言葉の壁と戦うMLBの外国人選手たち

Gary Phillips

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しかしこういった状況は、部屋にその言語がわかる記者がひとりもいないことを意味する。スペイン語圏の選手ではそれはほとんど有りえず、日本人選手でも日本から多くの記者が来ているため難しいだろう。

フィラデルフィアのレジェンド選手であるシュミット氏は、地元ラジオでフィリーズがベネズエラ人外野手のオデュベル・ヘレーラを中心にチーム作りをできるかどうか質問され、「言語の壁」があることから無理だと答えた。ヘレーラが英語を喋れるにも関わらずだ。

同日、元レッドソックス選手で現在テレビ解説者を務めるレミー氏は通訳を標的にした。ボストンがヤンキースの田中と対戦した試合で解説をしていたのだ。試合途中に堀江氏がマウンドに帯同すると、レミーはそういった言語の手助けは違反にすべきだと主張した。

「野球用語を覚えろ。学べばいいんだ。とても簡単なことだろう。もうこれだけ時間が経っているのだから、ピッチングコーチとピッチャーの間で簡単な会話くらいできるだろう」とレミー氏は放送中にコメントした。

しかし田中、サンチェス、ピネダが見せているように、通訳抜きでやっていくのは決して「とても簡単」ではない。第二言語を取得するのは、職業関係なく誰にとっても難しいことなのだ。時間がかかるものだ。

選手たちは記者たちを騙そうと思っているわけでも、試合中に言語で有利になろうなんて考えているわけでもない。単純に、自分たちの職場にできる限り適応しようとしているのだ。

ピネダは「3、4人くらいの小さなグループで同じ言葉を喋っていると気持ちがいいんだ」と話した。

「でもそれと同時に、我々はチームでもあるから、英語を勉強したい。アメリカ人選手や全員の前でもしっかりと喋りたいんだよ」。

(完)

原文:Foreign-born MLB players work to overcome language barrier: 'I need my English'

翻訳:大西玲央

Gary Phillips