左腕カイケルが超停滞のFA市場に苦言、ダルビッシュも例に挙げ「球界は変わるべき」

Sporting News Japan Staff

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FA市場の動きが鈍かった理由をカイケルが分析

2018年シーズン終了後にFAとなり、長きに渡り所属先が決まらなかった左腕ダラス・カイケル。スプリングトレーニングが終わり、開幕から2ヶ月経った6月初旬にようやくアトランタ・ブレーブスとの契約がまとまったが、大物FAの行き先が一向に決まらない昨今のFA市場についてカイケル本人が分析、米『スポーティングニュース』にその考えを打ち明けた。

「これについては何時間でも語れるよ」そう切り出したカイケルは、停滞の動きを見せる昨今のFA市場は「切迫感と透明性が欠如」していることに原因があると分析したという。

カイケルはまず「FAとの交渉が解禁になった時点では、FAのことを考えている人なんていないんだ」とし、「選手たちはサインする準備ができているのに、オーナーやGMたちは、その頃バカンスの真っ最中なんだよ」と苦言。そして18年2月にシカゴ・カブスとの6年契約を締結したダルビッシュ有と、同年3月にフィラデルフィア・フィリーズ入りを決めたジェイク・アリエータの2投手も契約まで時間がかかったことに触れ、当時カイケルは両投手の契約が難航している様子に不条理さを感じながら、来たる自身の未来を案じたという。

一方でカイケルは、スプリングトレーニングやシーズン最初の数ヶ月を棒にふることに、フィジカル面での焦りは感じなかったと明かした。この期間に身体のコンディションを整えるという考え方はすでに古く、「重要なのはメンタル面の準備をすること」であるためだという。その点で、契約が遅れたことは少なからずカイケルの精神面に影響を与えた。

昨今、各球団はサイヤング賞やワールドシリーズチャンピオン経験者であるカイケルのような経験豊富な選手より、「球速やスピンレートを重視」し、安価で保持できる若い選手を好む傾向があるという。カイケルは、自身が感じたような不安は、球界全体に蔓延しているようだったと語り、球団優位の条件でそそくさと契約を決めて行った若い選手は皆、カイケルや同じく大物FAとして去就に注目が集まっていたクローザー、クレイグ・キンブレルの動向を見て、一様に「不安を覚えたからではないか」と推測した。

 

「球団幹部は変わるべき」カイケルが感じた選手間に蔓延する「不安」

カイケルは選手たちに広がるこの「不安」は今後も増幅していく一方であるとし、この現状を打破する必要性を訴えている。

「(オーナーやフロント陣は)本当に卑劣だよ」「次のオフには、このことについてもっと議論をすべきだ。問題は、球団が安く使える若手から搾取していること。安いから、もし思うように活躍しなかったら、また新たな若手を起用すればいい、と考えているんだ」とし、球界がそのような手法を用いながら大きな利益を生み出していることについて触れ、「僕らは何も、がめつく行きたいわけじゃない。ただフェアな対価を求めているだけなんだ。極端なことを言えば、お金を生み出しているのは選手なんだからね。ファンは皆、選手たちを見に来ているんだよ」と語った。

カイケルが6月にブレーブスと結んだのは、単年契約だ。従って、今シーズンが終われば、また必然的にFA市場の混沌に揉まれることになる。

「今後数年で、こういうことが二度と起きず、選手が皆フェアに扱われるような状況をつくる努力をしないといけないね」

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※記事はIOC公式サイト『Olympic Channel』提供

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「※」は提携サイト『Goal』の記事です

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。