岩隈を獲得するのはどの球団? 最有力候補は楽天だが…?【3点解説】

Satoshi Katsuta

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シアトルマリナーズの岩隈久志が今シーズンで退団することを表明した。来シーズンはコーチとしてサポートして欲しいというマリナーズからの要請もあったが、岩隈はまだまだ現役でプレーするつもりだ。さて、そんな岩隈のこれまでを振り返ってみたい。

★ポイント1:日米通算170勝右腕も故障に苦しむ

岩隈は1999年ドラフト5位で堀越高から大阪近鉄バファローズへと入団する。2003年に15勝をマークし頭角を現すと、翌2004年には15勝2敗の成績で最多勝、最優秀投手(最高勝率)のタイトルを獲得し、球界を代表する投手へと成長した。

2004年の球界再編騒動時にはオリックス・ブルーウェーブ(後にバファローズ)入りを断固として拒否。金銭トレードの形をもって、新球団である東北楽天ゴールデンイーグルスに入団する。

その楽天で岩隈ははエースとして活躍した。2008年には21勝を挙げる活躍で沢村賞を受賞し、チームは5位ながらシーズンMVPにも選ばれている。2010年にはポスティング制度を用いてメジャー移籍を目指すも、交渉が難航したことで翌年も楽天でプレーすることになった。

翌2011年オフに海外FA権を行使してマリナーズと契約し、晴れてメジャーリーガーとなっている。メジャー移籍後は2年目からローテーションに入り、3度の2桁勝利を達成。2015年にはノーヒッターも達成するなど通算63勝をマークし日米通算170勝は日本人選手の現役最多勝でもある。

しかし、昨年は右肩の不調で5月3日以降の登板はなく、移籍後初めて未勝利に終わる苦しいシーズンだった。

【岩隈久志成績】
(NPB)226試合/107勝69敗/防御率3.25
(MLB)150試合/63勝39敗2S/防御率3.42

★ポイント2:今シーズンの最速は142キロ

昨年の9月、右肩にメスを入れた岩隈は、所属していたマリナーズとマイナー契約を結び、メジャー復帰を目指していた。しかし、状態はなかなか上がらない。

今シーズン初めての実戦登板は8月の下旬、1Aの試合で1回を投げ被安打2、1失点(12球)。球速は最速77マイル(約124キロ)と本来の出来とはほど遠い内容だった。

その後も同じく1Aの試合で2試合投げ、徐々にではあるが球速も戻り、直近の登板である9月5日の試合では88マイル(枠142キロ)を記録していた。ところが、メジャー復帰の道も拓けてきた矢先に、退団が発表されたのだった。

★ポイント3:獲得に名乗りを上げるのは?

岩隈は日本球界への復帰濃厚となっている。古巣である東北楽天ゴールデンイーグルスの立花陽三球団社長はすでに「岩隈を迎える準備はある」と獲得に前向きなコメントを残した。

その他の球団はシーズン中ということもあり、岩隈獲得に言及はしていない。しかし、先発としての起用を考えれば、来シーズンで38歳のベテランとはいえ、獲得に手を挙げる球団は多いだろう。

古巣ではないにも関わらず、メジャー帰りの選手を迎え入れるのは阪神タイガースやオリックス・バファローズだろうか。近年、阪神は城島健司、福留孝介、西岡剛、建山義紀とメジャー帰りの選手を受け入れてきた。オリックスも中島宏之を受け入れた実績がある。

しかし、オリックスは球界再編騒動時に入団を拒否した経緯があるだけに難しいかもしれない。

その他には、岩隈のルーツである近鉄でプレーしていた坂口智隆、近藤一樹がプレーする東京ヤクルトスワローズもおもしろい。マリナーズで同僚だった青木宣親がいることも心強いだろう。

現時点では楽天復帰が濃厚な岩隈だが、もしかしたらあっと驚く大どんでん返しがあるかもしれない。オフシーズン、岩隈の動向に注目したい。

※数字は2018年9月13日終了時点


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Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。