「大谷翔平がトミー・ジョン手術」報道に米記者も驚き

Jason Foster

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野球界最高のストーリーは突如として最も望まない形で終わりを迎えた。二刀流スター選手の大谷翔平が内側側副靭帯損傷により、残りのシーズンから離脱することになり、トミー・ジョン手術が必要になれば、2019年シーズンの復帰も難しいというニュースが駆け巡ったのだ。

単に大谷やエンゼルスにとってだけではなく、大谷のルーキーイヤーでの歴史に残る活躍を楽しみ、驚嘆していた世界中の野球ファンにとっての悪いニュースになった。驚異的な大谷の活躍はしばらくの間お預けになるだろう。2018年の間は、大谷の圧巻の登板も、目を見張るほどのホームランも見ることはできなくなる。来月のオールスター戦において、米国中の観客が見守る中、大谷が出場するという心躍る期待も打ち砕かれてしまった。たとえ短期間のことであったとしても、これは野球界にとって大きな衝撃であることは間違いない。

追記:エンゼルスのビリー・エプラーGMは、トミー・ジョン手術が必要な状態だとの報道は不正確で、先週の診断結果から変わりはないと述べた。 

1世紀以上我々が目にすることのなかった特別な選手が大谷だ。彼は正真正銘の二刀流スーパースター選手であり、速さ100マイルの速球と賞賛のピッチングでバッターを翻弄する能力を持っている。またその一方で、スタンド後方にまで球を打ち込むようなDHでもあるのだ。(以前に私が述べたように)彼は本物であり、2018年に彼が成し遂げたことは歴史的かつ、スポーツ界を変える可能性をも持っているのだ。 

MLB上層部が試合をよりエキサイティングなものにし、さらに若い観客たちに訴求する方法を模索していた状況の中で、少なくとも大谷が解決策になっていたと思われる。現代の野球界では難しいと長い間考えられてきたことを実行したからだ。

マウンド上での大谷の記録は4勝1敗、防御率は3.10、49.1回の登板で61奪三振だった。打者としてのスラッシュラインは.289/.372/.535、本塁打は6本、出塁率プラス長打率は.907を記録した。ベースボール・リファレンスの基準によると、現在までのところ、彼の総合指標WARは2.0である。彼が今まで成し遂げた記録は、現代の野球界では前例のないものだ。4月の下旬になり大谷の新鮮さに落ち着きが見えると、多くの野球ファンは注目をやめてしまった。しかし、東海岸や中西部の何百万人規模ではなく、主に観客数十万の西海岸での試合での活躍を大谷は続けたのだ。時差や西海岸の試合への興味が薄いなどの理由から、東海岸や中西部の野球ファンが試合を観戦することはなかったためだ。 

オールスターゲームは再び大谷に対する野球ファンたちの興味を引く良い機会だと考えられていた。大谷がオールスター出場選手に選出されるのはほぼ確実だった。それが投手としてか、もしくは打者としてなのかということは問題ではなかっただろう。ゴールデンタイムで彼の素晴らしさをより幅広く野球界に認知させられれば、大谷やエンゼルス、さらには野球界にとっても最高だったはずだ。 

4月にスポーティングニュースのビル・ベンダーがアナハイムの関係者と話をしたのだという。この国だけでなく全スポーツ界において、畏敬の存在として注目を集めるほどの優れたスーパースター選手になるポテンシャルを持つ大谷の将来についてだ。1989年に出場したスター選手ボー・ジャクソンがそうであったように、オールスターゲームは彼の将来についても大きな役割を持つことになると見られていたのだ。 

「それは、翔平がもたらすであろうエネルギーのようなものだ」エンゼルスの解説者マーク・グビクザはスポーティングニュースに対し、こう語った。「それが翔平の強さにつながってきている。そして真夏の祭典に出場できれば、私はこう言うだろう。注目してほしい、とね」 

大谷にとってトミー・ジョン手術という診断は、その可能性を消し去ってしまうことになる。さらに、シーズン後半、エンゼルスは現在上位争いに食い込み、進出が期待されているプレーオフに向けファン拡大の可能性も消し去ることになるのだ。手術とその後の回復が良好でも、大谷の復帰が2020年になることは避けられない。それより前に回復するかもしれない。彼は二刀流の優れた力で野球をより素晴らしいものにするかもしれない。けれど、エンゼルスと野球界が大谷を必要しているのこともあり、彼を急いで復帰させる必要はないのだ。エンゼルスは、大谷はチームと野球界にとってまだ将来の見込みがある選手であることを理解しているはずだ。 

野球界には大谷翔平が必要だ。野球は彼がいることでより良いものになる。 

けれど不運なことに、しばらくの間は彼なしで続けていかなくてはならない。 

原文:If Shohei Ohtani needs Tommy John surgery, that would be a major blow to baseball
翻訳:Ayako Hayashi

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Jason Foster joined The Sporting News in 2015 after stops at various news outlets where he held a variety of reporting and editing roles and covered just about every topic imaginable. He is a member of the Baseball Writers’ Association of America and a 1998 graduate of Appalachian State University.