大谷にフィットする球団は? 最終候補7球団を検証(後編)

Ryan Fagan

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(中編はコチラ

エンジェルス
契約金上限:131万5000ドル

エンジェルスは外野に十分なタレントを有している。センターにスーパースターのマイク・トラウト、両翼にはジャスティン・アップトンとコール・カルフーン、そして指名打者にはアルバート・プーホルスがいる。しかし、大谷は年間600打席を求めているようではなさそうだ。エンジェルスがより大谷に求めているのは、シーズンで20~25試合ほど先発してくれることだ。エンジェルスの先発ローテーションは駒が揃ってはいるが、健康な大谷が加入したら大幅なアップグレードにつながるだろう。そして先発投手の健康は、クラブにとって大きな課題となっている。過去2シーズン、1年に27試合以上先発した投手は2人しかいない。2016年のジャレッド・ウィーバー(31試合)、2017年のリッキー・ノラスコ(33試合)。いずれも2018年のチームからは外れている。

 

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パドレス
契約金上限:30万ドル

もし大谷がすぐさまチーム内で上位2、3人のトップ選手になりたいのなら、サンディエゴは理想的だ(2017年、パドレスの選手でrWAR2.8以上を記録した選手はいない)。彼はパドレスのローテーションで最高の先発投手になり、そしてもしメジャーへの適応がスムーズにいけば、彼はウィル・マイヤーズを超えてチーム最高の打者になるかもしれない。ドジャースやカブスと違い、パドレスはすぐにワールドシリーズを争えるようなチームではないが、彼らは大谷がメジャーデビューするにあたり、十分な柔軟性を提供することができる。

 

レンジャーズ
契約金上限:353万5000ドル

レンジャーズが最終候補7チームに残ったことは、少し驚きかもしれない。彼らは西海岸のチームではなく、また小規模都市のチームでもないからだ(ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、ヤンキースが大都市のチーム故に大谷の移籍先候補から外れた、と述べた)。しかし、覚えておいて欲しい。大谷は、レンジャーズでキャリアの大部分を過ごした同郷、ダルビッシュ有と友人なのだ。ダルビッシュからの親切な言葉が、レンジャーズを最終候補に残らせたと考えることは難しくない。また、レンジャーズがオファーできる比較的大きな契約金も、最重要ではないにしろ悪いものではないだろう。

そしてレンジャーズは間違いなく、大谷を必要としている。マウンド上で(レンジャーズは現在、『MLB.com』のチャートで先発投手が3人しかいない)、そして打席で。ダルビッシュのトレードで獲得した期待のルーキー、ウィル・カルフーンが現時点でのレギュラー左翼手で、ノマー・マザーラ、デリノ・デシールズ、秋信守、ライアン・ルーアらが外野と指名打者のポジションを争う。この布陣において、大谷は打席に立つ機会も得られることだろう。

(完)

原文:Shohei Ohtani finalists: How he fits with each of the seven teams

翻訳:Muneharu Uchino

Ryan Fagan

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Ryan Fagan, the national MLB writer for The Sporting News, has been a Baseball Hall of Fame voter since 2016. He also dabbles in college hoops and other sports. And, yeah, he has way too many junk wax baseball cards.