再生のシーズンをWS制覇で飾ったモートン

Thomas Lott

再生のシーズンをWS制覇で飾ったモートン image

チャーリー・モートンの近い将来はヒューストンの街で話題となるだろう。そして彼はそれに値する。各地を渡り歩いてきた34歳の先発投手は、ヒューストン・アストロズが球団初のワールドシリーズ制覇を果たした第7戦で4回を投げ、被安打2、四死球1、失点1、奪三振6という数字で勝利を手にした。

だが、モートンの成功は1試合だけにとどまるものではない。第4戦でも先発し、6回1/3 で失点1。勝ち星こそつかなかったが、アストロズに第7戦での登板を全面的に信頼させるピッチングを披露した。

MORE:  “今なら無料視聴可能”、MLB、NFL、V-Leagueを見るなら、……LIVE ON DAZN

キャリアを通じて何度か故障者リスト入りし、2016年シーズンをほぼ棒に振っただけに、2年総額1400万ドルの契約で今季を迎えたモートンにとって、この勝利は大きな意味を持つ。試合後、モートンは『Fox Sports』で「すごく感謝している」と、涙をこらえながら質問にようやく答えた。

「僕を信じてチャンスを与えてくれたアストロズ、チームメートのみんな、ヒューストンの街にすごく感謝している。ただただ、信じられないよ」。

モートンは訪れないかもしれない終盤に向けて力を温存し、完投を目指すことをやめた。そしてヒューストンで再びキャリアを取り戻した。初めから力を込めて投げるようになったのだ。それは93.1マイルという速球に表れている。MLBでのそれまでの9年間、モートンがシーズンを通じて平均で90マイルを上回ったのは一度しかない。

モートンは第7戦でロサンゼルス・ドジャースのコーリー・シーガーを97マイルでゴロに打ち取った。この速球が、146回2/3を投げて奪三振163という今季を象徴している。14勝を挙げたモートンは、アストロズの先発投手の3番手として自己最多の奪三振、WHIP、防御率を記録した。そして、速球とともに彼の助けとなったのがカーブだ。これまでよりもカーブを投げたことが大きかった。

今季のモートンは、自己最多となる28.4%の割合でカーブを投げた。被打率は.104。2016年に.053と抑えたのに続き、キャリアで2番目となる数字だ(ただし昨季はハムストリングの負傷で17回1/3しか投げていない)。

プレイオフを迎えるまで、モートンはアストロズのローテーションの中で誰も知らない男だったかもしれない。だが、ブルペンが苦しむ中で、彼はアストロズに欠かせないピッチャーとなった。

原文:Charlie Morton's rejuvenated season ends with World Series ecstasy

Thomas Lott