元巨人のキャプラー監督、指揮初年度はフィリーズファンからのブーイングに耐える日々

Tom Gatto

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ゲーブ・キャプラーはシティズンズバンク・パークのスタンドから聞こえてくる雑音などには耳を貸さず、かつてフィラデルフィアのチームを率いた指揮官の言葉を噛みしめた方がいい。

フィリーズの1年生監督ゲーブ・キャプラーは、ジ・アスレチックのジェイソン・スターク記者に、本拠地のファンからのブーイングで自分の考えが揺らぐと話した。「ブーイングがあると、自分の仕事をうまくやることができない」と明かしたのだ。

この点、まずキャプラーは間違っている。第二には、それらは彼の球団を#BeBold に投稿したがる男の言葉ではない。

キャプラーは元選手で、球団幹部の経験もある。長年球界にいるので、ファンのリアクションが必ずしも現実を反映しているわけでないことはわかっているはずだ。

よかれと思ってのことでも、裏目に出れば怒る人々はいる。その人々が正解だというわけではない。

キャプラーは今季本拠地初戦の前に、4つの理由からブーイングを浴びた(ちなみにこの本拠地初戦はマーリンズに5—0で快勝した)。

— キャプラーはブレーブスとの開幕戦で、先発のアーロン・ノラを六回途中で早めに代えた。結果、救援陣が5点のリードを守りきれず逆転負けを喫した。

— 準備をしていなかったホビー・ミルナーに突然登板を命じた。

— 内外野をこなすユーティリティーのペドロ・フロリモンを登板させた。救援陣の負担を軽くするためにキャプラーが考え出した方策だった。

— 開幕戦で中堅手のオドゥベル・エレーラを先発メンバーから外した。キャプラーによると、対戦相手とのデータに基づく判断だった。

これらのなかで、明らかにキャプラーのミスと言えるのは、ミルナーの件だけだろう。

「いかなる情報もないがしろにしないことが私の仕事であり、そうすることで成長できる」とキャプラーはスターク記者に話した。

キャプラーはフロントオフィスから、データチームから、コーチ陣から、そして選手たちから多くの情報を得る。そのうえでファンのガス抜きをしなければいけない。

激しい性格のためファンに愛され、かつ憎まれたかつてのNFLフィラデルフィア・イーグルスのバディー・ライアン元監督の言葉を借りれば、ファンの怒りをいちいち聞いていては、遠くないそのファンと同じ席に座っていることになってしまう。

原文:Gabe Kapler needs to give booing Phillies fans less of a voice
翻訳:Hirokazu Higuchi

 

Tom Gatto

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Tom Gatto joined The Sporting News as a senior editor in 2000 after 12 years at The Herald-News in Passaic, N.J., where he served in a variety of roles including sports editor, and a brief spell at APBNews.com in New York, where he worked as a syndication editor. He is a 1986 graduate of the University of South Carolina.