元カブスのアディソン・ラッセル内野手が韓国プロ野球と契約 最優秀選手賞の可能性もあり?

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6月19日(日本時間20日)、アディソン・ラッセルが韓国プロ野球(KBO)のキウム・ヒーローズと年俸53万ドル(約5700万円)の1年契約を結んだと報じられた。ラッセルは2020年シーズンの途中からKBOに参加することになるが、もし来季以降も韓国に留まるならば、KBOの歴史を塗り替えるような活躍をするだけの才能を持っている。

そんなことになったら、MLBはまたラッセルを米国に呼び戻そうとするかもしれない。ラッセルが昨季に家庭内暴力(DV)を告発されて、40試合の出場停止処分を受けたことを差し引いたとしても。野球界ではフィールドで結果を出す限りは選手たちに2度目以降のチャンスを与えてきた歴史がある。

その意味合いにおいて、ラッセルが昨季オフにシカゴ・カブスからフリーエージェントとなってから、MLBで新たな契約を勝ち取れなかった理由は明確だ。ラッセルは彼を獲得した際に起こるかもしれない球団のイメージダウンや倫理上の懸念を吹き飛ばすだけの打撃成績を残すことができなかったのだ。出場停止処分が明けた後のラッセルの成績は82試合出場で打率.237だった。

ラッセルは韓国においては高い成績を残すだろうし、MLB球団の彼に対する評価も変わるかもしれない。なにしろ、ラッセルがMLBでブレークしたときは、カルロス・コレア、フランシスコ・リンドーア、そしてコーリー・シーガーらと同じ時期に同じような衝撃をファンに与えたのだ。ラッセルがオールスターに選出されたのは22歳のときだ。昨年の打撃成績が振るわなかったとはいえ、ラッセルはまだ平均以上の守備能力を備えた内野手である。

KBOのレベルをMLBと比較することは困難ではあるが、概ねマイナーの3Aレベルだと言ってよいだろう。MLBから解雇されたジェイミー・ロマックやアーロン・アルテールらがKBOでは30本以上の本塁打を打っている。

ラッセルのようにキャリアの最盛期にある米国選手が韓国でのプレイを選ぶ例はあまりない。ラッセルは26歳で、多くの選手たちがようやくMLB入りするような年齢だ。ラッセルは既にMLBで5シーズンの経験がある。

ラッセルはかつてMLBドラフトにおいて全体11位で指名され、有望株選手トップ5に入るとみなされていた。新天地では圧倒的な力量を発揮するかもしれない。昨年のシカゴで浴びたDV告発への関心が大幅に少なくなるだろうことはラッセルにとって有利に働くと思われる。さらに言えば、ラッセルが加入するキウム・ヒーローズはKBOでも指折りの強豪チームだ。

そうなるとMLBはラッセルにもう一度チャンスを与えるだろうかが問題になる。批判は時間とともに薄れていくと考えるチームがあるかどうか。ラッセルが韓国でヒットを打つたび(そしてそれは数多くになると予想できる)、そうした機運は高まるだろう。

翻訳:角谷剛
 

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