「俺は負けるのが大嫌いだ」―ロサンゼルス・ドジャースのトレバー・バウアーがチームの不調に強い不満を表明

Tom Gatto

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ロサンゼルス・ドジャースは現在のところナショナル・リーグ西地区で5チーム中3位であり、勝率5割ラインからわずかに1ゲームだけ上乗せしている。トレバー・バウアーはこのような状況を望んでドジャースと契約したわけではない。

昨年のワールドシリーズ優勝チームがスランプに陥っている。そしてチームのエース右腕バウアーはそのことへの不満を世界中にぶちまけた。ドジャースはシーズン開幕を13勝2敗でスタートした後、直近20試合のうち15試合で敗れている。その最後の敗戦は5月9日(日本時間10日)にロサンゼルス・エンゼルスに1-2で敗れたものだ。バウアーはその試合に先発登板し、負け投手となった。

「個人的にはアタマにきているよ。俺は負けるのは大嫌いだ。勝ちたいからここに来た。だけど今の俺たちは能力に相応しいプレイをしていない」とバウアーはMLB公式サイトに語った。バウアーはその日6イニングを投げて、2失点を許した。

バウアー自身は今シーズンここまで素晴らしいパフォーマンスを見せている。防御率は2.50であり、8試合の先発登板でチーム最多の67奪三振を挙げている。3勝2敗という勝敗成績は到底それに相応しいとは言えない。負け投手となった2試合と勝敗がつかなかった3試合で、バウアーの自責点は2,1,2,1,2 だったのだ。

それはドジャースがサンフランシスコ・ジャイアンツとサンディエゴ・パドレスに遅れをとっている主な原因のひとつと大いに関係がある。打撃陣が低調なのだ。直近20試合での平均得点は4.3点であり、打率.221、出塁率.332、長打率.358である。本塁打は19本あるが、一試合平均で10個近い三振を喫している。5月8日(同9日)の14得点と大爆発した試合と5月2日(同3日)に16得点を挙げた試合を含んだ数字にもかかわらずである。

コディ・ベリンジャーを足の故障で1カ月以上欠いているとは言え、ドジャースの打撃陣は本来はそれを補って余りあるだけの選手を揃えているはずである。ところが、コーリー・シーガー(4月18日以降のOPSが.678)、マックス・マンシー(同.642)、ギャビン・ラックス(同.578)と軒並み不調なのだ。

「僕たちは打撃に取り組んでいるし、出塁を増やそうとしている。だけど、今はそれが上手くいっていない」とクリス・テイラーは9日(同10日)、MLB公式サイトに述べた。

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督はまたしても接戦を落とした後で、なるべくポジティブな言葉を選ぼうとした。ドジャースはここまで1点差試合での勝敗が2勝9敗である。

「今日も1点差の試合で負けた。結果だけを見て語るのは容易だ。だが、私は今日も含めてここ数試合で我々の調子は上向いてきていると考えている」

ドジャースは11日(同12日)から本拠地での9連戦に臨む。それは打撃陣がロバーツ監督の言葉が正しいことを証明できるかどうかを試す機会になるだろう。対戦相手のシアトル・マリナーズ(2試合)、マイアミ・マーリンズ(3試合)、そしてアリゾナ・ダイヤモンドバックス(4試合)の投手力には大きな差があるからだ。ここまでマリナーズのチーム防御率はメジャー30球団中18位であり、マーリンズは3位、そしてダイヤモンドバックスは25位である。

(翻訳:角谷剛)

Tom Gatto

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Tom Gatto joined The Sporting News as a senior editor in 2000 after 12 years at The Herald-News in Passaic, N.J., where he served in a variety of roles including sports editor, and a brief spell at APBNews.com in New York, where he worked as a syndication editor. He is a 1986 graduate of the University of South Carolina.