伝説の指名打者、エドガー・マルティネスの功績(第4話)

Ryan Spaeder

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マルティネスとの会話の最後は、彼の数字についてだった。

「僕の目標は、スタッツを積み上げていくことではなかった。勝ちたかったんだ。チームに勝利をもたらしたかった」彼の思いは、殿堂入り選手のティム・レインズやウェイド・ボッグスの考え方と同じだった。

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エドガーは、一例としてキャリアでの四球数を挙げた。

「僕は決して、どんな球にも手を出す打者ではなかった。もしそうだったら、もっと多くのヒットやホームランを打てたと思うけど、選手としての価値は下がっただろう」彼は語った。「僕には2つの目的があった。塁に出ることと、対戦投手に6~8球を投げさせることだ。投手に多く投げさせることができれば、自分自身にとってもチームにとっても有利に働くし、チームメートも多くの投球を見ることができる。」

「自分の成績には無頓着だった。君が僕にこれらの数字を見せてくれるまで、自分がこのような成績を収めていた事実を知らなかったよ。それが目標ではなかったからね。」

7000打席以上に立った選手の中で、マルティネス(.312/.418/.515)を上回る成績を記録した最後の選手は、テッド・ウィリアムズだと彼に伝えた。実際、ルー・ゲーリック、ロジャース・ホーンスビー、ベーブ・ルースとダン・ブローザースの全部で5人しかおらず、全員が殿堂入りを果たしている。

マルティネスは驚いていた。

「テッド・ウィリアムズだって? 何てことだ。驚いたよ。信じられない。数字を気にしたことはなかったし、追ったこともなかったけど、今はうれしく思うよ」彼は述べた。

トニー・グウィンは、彼と同世代の多くの人にとって、最も偉大な打者だと見なされている。マルティネスもそれに同意したが、私の意見では、彼は優秀であったが最高ではなかった。マルティネスがグウィンを称賛するよりも前に、私は次の事実を述べた。マルティネスが今野球に戻り、660打席連続で塁に出ない場合、グウィンの生涯出塁率を下回ることになる。マルティネスは再び、信じられない様子を見せた。

「僕は、トニーの大ファンだった。彼の打席は1つも見逃したくなかった。スプリングトレーニングでトニーの打撃や練習の様子を見たことは特に覚えているよ。本当に素晴らしかったから、にわかに信じられないよ」。

マルティネスと話をすることは、数字の陰に隠れた殿堂入り選手自身について知ることでもある。マルティネスは見事なキャリアを持ちながら謙虚で、自分自身よりもむしろ、彼が素晴らしいと思っている他の選手たちに話題を振っていた。殿堂入りには、その「人となり」を最優先で考慮すべきである。

最終話へつづく)

Ryan Spaeder

Sporting News contributor Ryan Spaeder is the creator and owner/operator of the popular Twitter account Ace of MLB Stats (@theaceofspaeder).