リベラと言えば、マルティネスにとっては特に相性がいい投手だった。23打席で.579/.652/1.053(打率/出塁率/長打率)の成績を残している。好成績を挙げているのにも関わらず、なぜ得票率でリベラが優勢だったのか、マルティネスに尋ねてみた。
「リベラは強みを持っている。彼のカッターにかなう球はない。誰も勝てないよ」マルティネスは語った。「でも、僕の強みはセンターから逆方向へ打つことだった。彼のカッターを僕が打つと、センターへ転がった。あまり引っぱり過ぎなかったんだ。才能のある投手と真っ向勝負してはダメだ。そんなことをすれば簡単に負けてしまう。」
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リベラはエドガーと会った時のことを覚えていた。「彼にはかなわなかった。朝食も昼食も夕食も全部食べられた感覚だよ。僕から全てを奪ったんだ」リベラは2003年にこう語っている。
2人のスペシャリスト対決は、接戦ではなく、マルティネスがリベラを全体的に上回っている。
マリアノ・リベラ
56.6 rWAR | 39.7 fWAR
対戦打者:5,103人
登板イニング数:1,283回2/3
エドガー・マルティネス
68.3 rWAR | 65.5 fWAR
打席数:8,674
打撃イニング数:4,829回1/3
話を元に戻そう。多くの人がこう思っているだろう「デビッド・オルティスはどうなんだ?」私は、マルティネスを史上最高のDHと呼んでいる。実際には、オルティスのキャリアはおとぎ話のように思えるかもしれないが、マルティネスの場合、より完全なストーリーなのだ。
ここで2人の成績を比べてみよう。
デビッド・オルティス
.286/.380/.552
55.4 rWAR | 50.7 fWAR
141 OPS+
140 wRC+
.392 wOBA
エドガー・マルティネス
.312/.418/.515
68.3 rWAR | 65.5 fWAR
147 OPS+
147 wRC+
.405 wOBA
もちろん、オルティスが541本塁打を記録し、史上最高のポストシーズン打者の1人であったことを軽視してはいけない。
「僕はデビッドが大好きだ。彼のキャリアは素晴らしかったし、殿堂入りに値するよ」マルティネスは述べた。
その後笑いながらこう言った。「彼が殿堂入りを果たせば、僕にもチャンスがめぐってくるかもね。」
(第3話に続く)