今年MLBでまさかの大躍進を遂げた、9人のサプライズ選手【後編】

Ryan Fagan

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※成績は原文公開日の9月21日時点

三塁手:ミゲル・アンドゥハー(ニューヨーク・ヤンキース)

注目の記録:打率.298、25本塁打、41二塁打、OPS+125

今シーズン、ヤンキースはルーキー内野手がメジャーに激震を走らせることに胸を高鳴らせていたが、グレイバー・トーレスの話はもう十分だ。

オフシーズン中にミゲル・アンドゥハーの名前が出た会話の大半は、彼が2018年のア・リーグ新人王争いをリードすることではなく、トレードのうわさに関するものだった。しかし、シーズン初めに故障で三塁に空きが出たことにより、アンドゥハーは三塁手の座を手にすることとなった。そこから、ブランドン・ドルーリー(この春までのスタメン)がトレードで放出されるまでに至る。

彼の守備能力はいまだに改善中であるものの、彼の打撃はラインナップでの地位を保証している。昨年はダブルAとトリプルAの合わせて125試合で54本の長打(36二塁打、16本塁打、2三塁打)を放っていた。それゆえ、今シーズン彼がメジャーで放った68本(41二塁打、25本塁打、2三塁打)を見ることは、ヤンキースとそのファンにとって非常に嬉しい驚きとなった。

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外野手:ブランドン・ニモ(ニューヨーク・メッツ)

注目の記録:bWAR4.2、17本塁打、OPS+151、出塁率.398

今シーズン、ニモはメッツの外野手の中でスタメンになるとすら考えられていなかった。彼は理想的な第4、第5外野手のように思えたが、嬉しい驚きというものが度々そうであるように、他選手のケガが好機を作り出した。ニモは今シーズンのメッツのラインナップの中で間違いなく最も一貫した成績を残す選手となった。ロースターの他ポジションの選手らは、ケガと不調(またはトレードに出されたこと)によってひどく悩まされている。

長打力。それが最大のサプライズだった。今シーズンに入るまで、ニモのキャリア最多の本塁打記録は2016年の12本であり、その内11本はトリプルAで記録したものだった。今シーズン、長打数でニモがメッツを牽引すると予想できた人を見つけ出すのは難しいだろう。しかし、それは実際に起こったのだ。彼は51本もの長打を記録した(17本塁打、26二塁打、8三塁打)。

外野手:フアン・ソト(ワシントン・ナショナルズ)

注目の記録:出塁率.413、20本塁打、OPS.931、wRC+148、fWAR3.6

前述のように我々は、今シーズン衝撃を与えることが期待されていた若手選手は例えその期待を上回ってもこのリストから除外することにしていた(ロナルド・アクーニャやグレイバー・トーレスなど)。そして、確かに、ソトはナショナルズの育成機関でトップの若手選手だった。ではなぜ彼が選出されているのか? まず第一に、彼はまだ19歳だ。そして重要なのが、彼は今シーズンをシングルAでスタートさせ(16試合で打率.373)、ハイAへと移り(15試合で打率.371)、その後ダブルAへと昇格したことだ(8試合で打率.323)。次なる一手を必要としていたナショナルズは、この10代の天才がマイナーで成し遂げていることを否定できなくなり、彼にチャンスを与えることにした。

もしかすると彼が期待を大きく超えていることは驚くべきことではないのかもしれない。が、これを当然とすることもできない。

外野手:マレックス・スミス(タンパベイ・レイズ)

注目の記録:出塁率.370、33盗塁、bWAR3.4、OPS+118

この3番手外野手にはマット・ケンプかニック・マーケイキスを推す意見もあるかもしれないが、この両ベテランはオールスター以降、大幅に勢いを落としてしまった。ケンプは7月24日以降の打率を.203、マーケイキスはここ37試合でOPSを.584としている。

代わりに、今シーズン大躍進を遂げた他の若者を選ぶことにしよう。

マレックス・スミスはメジャーリーグ最初の2年で153試合に出場し、出塁率.323とOPS+85を、ブレーブスとレイズでほぼ同割合で出した。まあまあの数字ではあるが、せいぜい4番手の外野手というところである。2018年、自身25歳のシーズンで彼は本物の先頭打者だということを証明している。上記の通算の数字があり、8月上旬に打順でトップに上がって以来、スミスは打率.325、出塁率.388を挙げている。レイズは彼が先発した30試合で22勝8敗である。

先発投手:マイルズ・マイコラス(セントルイス・カージナルス)

注目の記録:防御率3.01、1.4 BB/9、4.55 K/BB、bWAR 3.4

ここ数年、日本でピッチャーとして大活躍し、2018年にメジャーリーグでホームランを打った選手は大谷翔平だけではない。実際、マイコラスは4月2日に初先発してフェンスを超える長打を放ち、大谷より前に強烈な印象を残していた。もちろん大谷はホームランチャートではすぐに彼を超えたが、それでもカージナルスは満足だった。

マイコラスは2014年以来メジャーでは投げておらず、パドレスとレンジャーズに機会を数回与えられてもそこそこ良かったくらいである。マイコラスは日本で成功し、今年のオフシーズンにカージナルスと1,550万ドルの契約を交わした。彼の2018年の働きは、カージナルスにとって理想的な形に近いと見なされるべきである。セントルイスは彼の30回の先発試合のうち22試合で勝利しており、彼はシーズン中ずっとローテーションにいる唯一の投手である。

リリーフ投手:アダム・オッタビーノ(コロラド・ロッキーズ)

注目の記録:bWAR2.6、13.0 K/9、防御率2.33

その通り、オッタビーノはこのリストに挙がった他の誰よりもMLBで過去に成功している。彼がここにいるのはなぜか。2017年は散々だったが、2018年は非常に好調だからである。月とスッポンといったところだ。昨年の防御率5.06 / FIP 5.16 / WHIP 1.631から、今シーズンは防御率2.33 / FIP 2.52 / WHIP 0.982。9回あたりの平均被安打率は8.1から4.8に下がり、9回あたりの四球割合は6.6から4.1、9回あたりの奪三振率は10.6から13.0に跳ね上がった。そう、こうなればサプライズリストに挙がるのだ。

(完)

原文:The Max Muncy All-Stars: Baseball's best surprise performers of 2018

翻訳:日本映像翻訳アカデミー


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Ryan Fagan, the national MLB writer for The Sporting News, has been a Baseball Hall of Fame voter since 2016. He also dabbles in college hoops and other sports. And, yeah, he has way too many junk wax baseball cards.