今季世界王者ナショナルズ左腕ドゥーリトルがホワイトハウス表敬訪問不参加を表明「どうしてもそれは出来ない」

Drew Nantais

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ここ数年の米スポーツ界で続いているホワイトハウス表敬訪問不参加表明だが、本年度MLBチャンピオンのワシントン・ナショナルズからも不参加を表明する選手が現れた。観戦に訪れたワールドシリーズ第5戦では観客から盛大なブーイングを浴びた第45代大統領は、大統領官邸のある地元ワシントンD.C.でも多くの反発を受けている。

ドナルド・トランプ氏が米国大統領に就任して以来、多くのプロ・アスリートたちがそれぞれのチームのホワイトハウス表敬訪問への参加をボイコットしてきた。前年度ワールドシリーズ・チャンピオンであるボストン・レッドソックスが5月にホワイトハウスを表敬訪問した際、アレックス・コーラ監督を始めとする数名が参加しなかった。この流れはどうやらこれからも続くようだ。

今季、ヒューストン・アストロズとの7試合に及ぶ死闘を制して球団史上初のワールドシリーズ・チャンピオンに輝いたワシントン・ナショナルズは11月4日(日本時間5日)にホワイトハウスを表敬訪問すると発表した。だが、ショーン・ドゥーリトル投手はそれに参加しないことを決めた。

ドゥーリトルは不参加の理由を地元紙ワシントン・ポストにこう語っている。

「トランプ氏の政策には賛成できないものが多い。だが結局のところ、この国の分裂をますます広げている彼の言動と疑惑こそが私が不参加を決めた大きな理由になっている」

「大統領という職務に対して敬意を払うために訪問に参加するべきだと言う人もいる。私もそれについて考えてみたが、トランプ氏はこれまでにその敬意に値しないいくつものことを行ってきた」

33歳のドゥーリトルは妻であるエイリアン・ドーランさんとともにチャリティ活動に熱心なことで知られていて、2016年にはロベルト・クレメンテ賞(*1)の候補になったこともある。

*1訳者注:毎年MLB全選手の中から“球場の内外を問わず、地域活動や慈善活動を通して野球の精神を具現した人格者”に与えられる賞

ドゥーリトルはこれまでもトランプ大統領に対して批判的な意見を述べてきた。

「私には自閉症の義兄弟がいる。そしてトランプ氏は障害を持ったレポーターの身振りを真似して侮辱した男だ(*2)」とドゥーリトルは言った。

*2訳者注:2015年11月に当時大統領候補だったトランプ氏が腕の動きが不自由なセルジュ・F・コバレスキ氏を真似てからかったとされる件のことを指す。

「彼のしゃべり方や手の動かし方をからかうような男とつきあっているなんてどうして言えるだろう。私はあのことを過去のことだとするわけにはいかない」

「チームメイトと一緒に喜びを分かち合いたい気持ちは大きい。だがどうしてもそれは出来ない」

ドゥーリトルはポストシーズンを通して9試合に出場し、10回1/3を投げ、2つのセーブを挙げて、防御率は1.74、8個の三振を奪い、四球は僅かに1個だけとナショナルズの勝利に貢献した。

ナショナルズのホワイトハウス表敬訪問は11月4日(日本時間5日)の東時間午後1時15分(同午前2時15分)に予定されている。

(翻訳:角谷剛)

 

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※記事はIOC公式サイト『Olympic Channel』提供

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