ラスベガス? メキシコ? MLB新規球団、8つの本拠地候補(後編)

Jesse Spector

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ラスベガス
  
前向きな理由:シン・シティと呼ばれるラスベガスにチームを持つ最初の主要プロスポーツリーグとなったNHLと、ラスベガス移転を予定している(NFLの)レイダーズの存在によって、野球界はアメリカにおけるギャンブルの首都にチームを持つことにより積極的になれるだろう。海沿いでない西側のエリアにはメジャーリーグのチームは少数しか存在しておらず、選手たちがどこに新規チームが欲しいかと質問されたとき、もっとも人気の回答となる都市がラスベガスだ。新しいチームの招致に興味がある地元民だけでなく、多数の観光客により、お金が生み出されている。遠く離れたマイナーリーグの球場、キャッシュマンフィールドでは見られない光景だ。

不利な理由:ベガスと野球、これは水と油のように相容れないものではないだろうが、不快に感じる人も多いだろう。さらに重要なことに、今世紀初頭の爆発的な人口増加がスローダウンしている。また、チームがどこでプレーするのかという問題もある。

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ポートランド
   
前向きな理由:大西洋岸北西部にマリナーズ以外のもう1チームを加えるのはあり得る話で、またポートランドとシアトルとのライバル関係は他のスポーツにおいても見られるものだ。過去数十年で人口が増加しており、ポートランドは4つメジャースポーツの中で1つのチーム(NBA)しか持たない最も大きな都市だ。

不利な理由:第5のメジャースポーツであるサッカーが、ここに本拠地を構えているという問題がある。マイナーリーグ、ポーランド・ビーバーズの旧本拠地は、2011年の移転の際にサッカー場へと改修された。現在この地域で見られる唯一の野球チームは、郊外での短いルーキーリーグだけであり、メジャーリーグのスタジアム建設にも障害があるだろう。

ナッシュビル
   
前向きな理由:ナッシュビルのダウンタウンは、数年前から大幅に変貌を遂げ、発展し続けている。複数のメジャーリーグ球団本拠地とは十分に近い便利な場所ではあるが、新しいチームの招致を妨げるファンが存在しないほどには距離がある。

不利な理由:シャーロットと同様に、ナッシュビルはマイナーリーグのスタジアムを建設したばかりだが、ナッシュビルの市場規模は小さい。どちらの都市も、いつかはメジャーリーグの本拠地となるべきであるが、音楽が盛んなナッシュビルの街がメジャーリーグ球団を迎えるまでの道のりは長いものになるだろう。

サンファン(プエルトリコ)
   
前向きな理由:プエルトリコ首都の都市部には、230万人が暮らす。サンファンはこれまでもメジャーリーグの拠点となっており、エクスポズがモントリオールをホームとしていた最後の数年に使われていただけでなく、近年もレギュラーシーズンの試合が開催されている。プエルトリコの人々の野球に対する愛情に、疑いの余地はない。

不利な理由:ヒラム・ビソーン・スタジアムの収容人数は18264人で、プエルトリコが州へと昇格するまでは(もしそうなるのなら)、プロスポーツチームの本拠地を構える上で膨大な経済的障害があるだろう。

(完)

原文:Eight cities that make sense for MLB expansion

翻訳:林綾子

Jesse Spector