ヤンキースCCサバシア:試合で見せる激しさの裏に隠された顔とは【前編】

Gary Phillips

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ニューヨーク発。CCサバシアは、話ができるような雰囲気ではなかった。彼は審判にもっと安定した判定を求めていた。

「俺に文句を言うな」

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4月29日アナハイム。ヤンキースの左腕は、近づいてくる審判、エンジェル・ヘルナンデスに怒鳴った。「ちゃんとストライクを取ってくれ!」

事態がエスカレートする前に、ディディ・グレゴリアスが、審判員と、198センチ、136キロのチームメートの間に割って入った。だがサバシアにとって、フィールド上で熱くなるのは珍しいことではないのだ。

「彼の情熱の表れにすぎない」アーロン・ジャッジはサバシアの激しい態度についてそう言った。

が、彼は一度マウンドを降りれば、全く違う人間なのである。

「彼は楽しいし、面白い。屈託がなくて、おおらかだ。でも、ものすごく負けず嫌いで情熱的でもあり、先日の試合のような事態になると頭に血が昇ることもある」サバシアのポッドキャスト「R2C2」で相方を務めるライアン・ラオッコはスポーティングニュースに語った。「彼は態度も考え方もすばらしいから、一緒に仕事をするには最も楽な男だ。でも、彼を勝負の真っただ中に置くと、どんな人が相手でも悪態をつくだろう」。

ヘルナンデスやジャッキー・ブラッドリーJr.、ジョシュ・レディックらが、サバシアのことをおおらかな性格からは程遠いと評する一方で、ラオッコの描写は、ベテランチームメートの証言と一致するものだ。

メジャーリーグで18シーズン目、ニューヨークで10シーズン目を迎えたサバシアは、ポストデレク・ジーター時代のヤンキースのロッカールームで、事実上、キャプテンのような存在になっている。本人はそうは思っていないかもしれないが、それが真実だ。

「僕は自分をリーダーとは考えていない」と、サバシアは言う。「僕はただ、彼らの友人や兄弟になろうとし、どんな時でも彼らの助けになれる人間になろうとしているだけだ」。

サバシアにとって、それは心地よい環境をつくることを意味する。

例えばジャッジは、2014年、彼にとって初めてのスプリングトレーニング1日目のことを覚えている。彼がみんなの邪魔にならないようにしていた時に、サバシアが“長年の友人”であるかのように話しかけてきたというのだ。

25歳のジョーダン・モンゴメリーはベンチでサバシアの隣に座る。彼は“あらゆることを経験してきた”37歳のチームメートと師弟のような関係にある。

ソニー・グレイは、アスレチックスが昨年7月に彼をニューヨークにトレードした時、ヤンキースで最初に連絡してくれたのはサバシアだったと振り返る。トレードのニュースが知れ渡るやいなや、「君が来てくれてうれしいよ。僕はCC。これが僕の番号だ。ニューヨークにようこそ」というメールを受け取ったのだという。

「すべてが自分にとって初めてなことばかりの時に、頼れる男がいるというのはすばらしいことだ」とグレイは言う。

サバシアがそのような行動をとるのは、かつて自身が似たような境遇にある中で、先輩たちから学んだことが大きく影響している。

インディアンズでメジャーに上がってきた彼は、ジム・トーミやエリス・バークス、デーブ・バーバなどのベテランを頼ってきた。2009年にヤンキースに加入した際は、アンディ・ペティットから、グレイが受けたのと同じような歓迎をしてもらった。サバシアは、先輩左腕とジーターがチームを引っ張る姿を見ながら、歴史あるチームでプレーすることの意味をかみしめた。

「彼らはすばらしいリーダーだった。その足跡は、今も僕の中にくっきりと残っている」と、サバシアは言う。

後編へ続く)

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Gary Phillips