ヤンキースの知られざるパワーヒッター、D・グレゴリアスが頭角を現した理由【後編】

Shlomo Sprung

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信じられないことに、外野手のブレット・ガードナーはグレゴリアスより長くヤンキースのロスターにいる唯一の野手となった(ジャコビー・エルズベリーは故障者リスト入り)。グレゴリアスのバッティングの進化を間近で見てきた彼はこう語る。

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「彼がチームに来た時、デレク・ジーターの抜けた穴を何とか埋めようとしていたが、僕も彼がどれくらいやれるか分からなかった。おそらく分かっていた人は誰もいなかったと思う。そして、この2年間、自分のプレースタイルを変えてきた彼はとにかくすばらしい。彼はもっと評価されてもいいと思う。とにかく本当に、本当に、本当に特別な選手だよ」

ガードナーはまた、昨年の得点圏での打率.304/出塁率.321/長打率.480で裏付けられる、グレゴリアスの、ランナーを返し、タイムリーヒットを打つ能力についても語った。MLB.comによれば、昨シーズン、得点圏での61打点はショートの中では3位となっている。

グレゴリアスのランナーを返す能力は先週、ヤンキースのホーム開幕となる対タンパベイ・レイズ戦で発揮された。彼はスリーランホームランを2本打っただけでなく、8回に2点タイムリーシングルヒットを打って、11対4の勝利を締めくくった。この日の8打点はホーム開幕戦では史上最多記録だ。

また、グレゴリアスは驚異的なパワーの持ち主としても頭角を現し始めており、現在ヤンキース内で、ガードナー、アーロン・ジャッジ、ジャンカルロ・スタントン、ゲーリー・サンチェスに続く5番打者を務めている。先週、ヤンキースの実況アナウンサーであるジョン・スターリングは、ヤンキースと対戦する投手はジャッジとスタントンとの対戦を終えるとホッと胸をなで下ろし、気が緩むので、グレゴリアスは無慈悲なヤンキース打線の恩恵を最も受けているのではないかと推測した。

「ジャッジとスタントンの打順を終えると、もう大きな被害を被る可能性はそれほど高くないと対戦チームは考えるだろう」。ウォーカーはそう語った。「しかし、本当の危険はディディやゲーリー・サンチェスのような選手に潜んでいる。彼らはジャッジとスタントンと同じぐらい多くの得点をたたき出し、対戦相手に被害を及ぼす選手だ」。

もしスタントンがうまく機能しだしたら、グレゴリアスは多くの打点を記録するチャンスに恵まれるだろう。2011年のトロイ・トゥロウィツキー以降、レギュラーシーズンに100打点以上を記録したショートの選手はいないが、グレゴリアスにはそれを記録する可能性が十分にある。

「僕はただ、以前うまくいったのと同じ積極的なアプローチを続けようとしているだけだ。それと、良いスイングを心がけている」。グレゴリアスはそう話した。「僕が務めていることは、次の打者が活躍するために塁に出ようとすることだけだよ」。

(完)

原文:Why Didi Gregorius has emerged as an unsung power threat for Yankees
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

Shlomo Sprung