ヤンキースのスタントン獲得、他球団は戦々恐々(前編)

Alec Brzezinski

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ニューヨーク・ヤンキースは再び、他の球団が達成すべきレベルを引き上げた。

ワールドチャンピオンに輝いたヒューストン・アストロズとのポストシーズンの戦いに敗れたヤンキースは、11日にMLB史上最大規模となり得るトレード契約を結んだ。2017年シーズンのナ・リーグMVPに輝いたジャンカルロ・スタントンを獲得したのだ。

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近年のヤンキースは、ファームの立て直しを図るため、ベテラン選手を放出する、売り手球団へと変貌を遂げていた。2015年シーズン以降、ヤンキースに入退団を繰り返したアロルディス・チャップマンだけは例外だが、ヤンキース打線の強化は見送られてきた。しかし、ヤンキースはスタントンの獲得を我慢することができなかった。

スタントンがサンフランシスコ・ジャイアンツとセントルイス・カーディナルスへのトレードを拒否して間もなく、ヤンキースはまるで暗殺者のように彼に奇襲をかけた。新オーナーを迎えたマイアミ・マーリンズは、スタントンの残りの契約金2億9500万ドル(約334億円)をこれ以上持ち歩くことのできないお荷物だと見なした。

ヤンキースは、スタントンとの2027年あるいは2028年までのモンスター級の契約を実行する経済力を有する。スタントンはキャリアを通してケガが多い選手である。2011年以降、150試合以上に出場したのは1シーズンに留まり、2014年と15年の2シーズンは、合わせて219試合しか出場していない。

2016年シーズンは、119試合に出場し、.240/.326/.489(打率、出塁率、長打率)、27本塁打、74打点という気掛かりな成績だった。チームは彼に何も口出しはしなかったが、その後2017年には、スタントンはシーズンを通してケガをせず、159試合に出場し、281/.376/.631、59本塁打、132打点という成績を残した。

 

 

スタントンは、寒い地域で継続的にプレーした経験はないが、ヤンキースタジアムはライトスタンドが近いため、逆方向へ本塁打を打つことのできる彼にとって、好都合だと言える。

後編につづく)

Alec Brzezinski