メッツよ、本当にA・ゴンザレスで正解か?(3)

John Edwards

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エイドリアン・ゴンザレスは、間違いなく過去10年間で、一貫して良い成績を残した一塁手である。2005年から2015年の間、ゴンザレスは一塁手の中で、fWARで5位、本塁打数で7位、打席あたりの得点創出の多さを示すwRC+で10位にランクされている。将来殿堂入りするであろうアルバート・プホルス、ミゲル・カブレラ、ジョーイ・ボットには及ばないが、マーク・テシェイラ、プリンス・フィルダー、ランス・バークマンとは肩を並べる。

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が、残念ながら彼の一貫した好成績は過去2シーズンで姿を消した。2017年のゴンザレスの成績は全盛期とはかけ離れたものだった。打席のうちの四球の割合である、四球割合が大幅に低下し、慢性かもしれない背中の怪我で多くの試合に出られず、成績は自己最低であった。

しかし、メッツは負傷中のゴンザレスと契約したのではなく、万全な状態の彼のパフォーマンスを見込んで契約したのである。だとしても、彼と契約するのはメッツにとって割が合わないものかもしれない。

エイドリアン・ゴンザレスが2017年の背中の怪我から完全に復活したと仮定してみよう(現実的ではないが)。ゴンザレスが体調万全でプレーした直近のデータは2016年シーズンのものである。サイズ的にも良いサンプルであるこのデータを見てみよう。2017年のデータよりは良いが、この見込みもあまり良くないようだ。

データを見ると、ゴンザレスの成績は非常に悪かったことが分かる。彼のwRC+は111で、それ以前の最低記録を12ポイント下回る過去最低となった。2017年の一塁手の平均wRC+は118であり、ゴンザレスは一塁手の平均を大きく下回っている。

また、ゴンザレスの三振率が跳ね上がったのも懸念の1つである。2016年の彼の三振率は、2008年以降最高の18.5パーセントで、彼の通算平均を大きく上回っている。ゴンザレスのコンタクト率、特にストライクゾーンコンタクト率は、前シーズンより下がり、打者のデータをまとめたプレートディシプリンの数値も非常に低くなっている。問題は怪我ではない。ゴンザレスは年齢を重ね、遅くなったのである。

更に、ほとんどの一塁手が、高いフライを打つホームラン打者であるが、2016年のゴンザレスは、それとは逆の傾向を見せた。打球に占めるフライの割合はたったの27.5パーセントで、彼の通算平均より10パーセント近く低いものとなった。

(4)へ続く)

John Edwards