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ニック・マーカキスは夏の休暇を大事にしている。
彼にとって、夫人と3人の男の子と一緒に過ごすいい機会だし、長いシーズンにあって体を休ませるチャンスなのである。毎年7月のこの時期はひと休みすることが習慣であった。球界のエリートたちがミッドサマー・クラシック(メジャーのオールスター)に出演している間、彼は家族とくつろいでいたのだ。
ところが今年は、いつものような休暇は取れない。首都ワシントンに行って、球界最高の選手たちとプレーする。ブレーブスのこの外野手は、メジャー13年目にして初めてオールスターに選出されたのだ。彼自身が喜んでいるのかどうかは微妙なところであるのだが。
「年間162試合のシーズンを何度も経験していると、4日間の休みはありがたい。特に家族とゆっくりできるのだから、なおさらだ。数日間、野球から離れることができるのはいいことだ。でも、こうなった以上はこれでもいい。私はチームが1試合でも多く勝てるように全力を尽くしてきたつもりだ。オールスターに出ることもチームのためなら頑張るよ」と、マーカキスはスポーティングニュースの取材に答えた。
It’s been a long time coming for Nick Markakis. pic.twitter.com/tGlXdCNzpP
— MLB Stat of the Day (@MLBStatoftheDay) 2018年7月8日
個人の栄誉とか、喜びの感情を見せることはない。ただ、彼がオールスター初選出に浮かれていないからといって、それは驚くべきことではない。彼をよく知る人たちなら「これが普通だよ」と言うだろう。
チームメートであり義兄弟でもあるライアン・フラハティーは「彼の性格によるところが大きいね。10打数10安打でも、30打数無安打でも、表情は変わらないんだ。今回は心の底では喜んでいると思うけれど、それを外に出したりはしないんだ」と、スポーティングニュースに語った。
闘志を内に秘めるのがマーカキス流だ。それは球場の内でも外でも変わらない。
ブレーブス移籍の前には9年間、オリオールズでプレーした。毎年安定した成績を修めてきた。ただし、強烈に輝いた年はなかった。個人賞には無縁だった。それでも平均153試合に出場してきた。2006年にメジャーにデビューして以来、存在感のある選手だったが、スーパースターと呼ぶほどの成績ではなかった。
それにしても、今年が初めてのオールスターとは信じ難い。
「安定感も信頼感も抜群の彼が、今まで一度もオールスターに選ばれたことがなかったなんて、ちょっとしたショックだね」とブレーブスのブライアン・スニトカー監督は言った。
今年ばかりは選ばれないわけにはいかなかった。
ここまで打率.324/出塁率.380/長打率.490、113安打、27二塁打、10本塁打、59打点の好成績で、地区首位ブレーブスで活躍している。それゆえ、彼自身は望んでいなかったかもしれないがナショナル・リーグの外野手で最多得票だったのだ。
オールスター期間中は休みたかったと思っているかもしれないが、初めて選手されたことは「うれしい評価」だと認識している。5歳から9歳の3人の息子たちが、オールスターを満喫するだろうからだ。彼自身はオールスターでなく他に行きたいと思っていても、子供たちには間違いなくうれしい経験になるだろう。
「3人とも喜ぶだろう。みんな野球が大好きなんだ。いつも試合を見ているし、選手たちのこともよく知っている。彼らにとっては貴重な経験になるね」(マーカキス)。
彼にはもっと大きな目標がある。ワールドシリーズ制覇だ。それが球界最高の栄誉なのだと彼は言った。
若手揃いのブレーブスは優勝候補ではなかった。だが彼は、いま地区首位に立っているブレーブスに手応えを感じている。ブレーブスの将来は明るくても、今季ここまでの成績を残すとは誰も予想しなかった。しかしマーカキスは驚いていない。
「周囲の人たちはみな驚いたと言う。でも、ブレーブスのクラブハウスに来て”今のチームの成績は意外かい?”と聞いてみたらいい。”自分たちもびっくりしている“という答えは返ってこないと思うよ。自分たちには力があることを知っている。昨季の後半戦に若手がぼつぼつ出てきた。オフには、フロントが補強を図った。球団のひとりひとりが頑張ってきた。ブレーブスは今、楽しい野球をしている。テンションが上がる」とマーカキスは話した。
プレーオフはまだ先だ。とりあえず今は、彼はオールスター休みの「休み」を除いた部分に集中する。
彼自身がオールスターにさほど熱くなっていないとしても、周りは盛り上がっている。
「待ちに待った時だ。彼のような経歴の選手を見つけるのは難しいだろう。ユニークな存在だろうね。彼には彼らしい経歴を積み上げていってほしいが、オールスターに選ばれたことは、自分のことのようにうれしいよ。野球を知っている人なら誰だって、これまでの彼の成績を見れば”どうして今までオールスターに選ばれていなかったのか分からない”と言うはずだ。安定感という点で見ると、彼はあらゆる選手のモデルだ。野球選手はこうあってほしい、という存在だ」とフラハティーは口にしていた。
原文:Braves' Nick Markakis is finally an All-Star — whether he likes it or not
翻訳:Hirokazu Higuchi
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