パイレーツ、G・コールを安く手放す痛恨のミス(前編)

Gary Phillips

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ヒューストン・アストロズがピッツバーグ・パイレーツのゲリット・コール投手を獲得。金持ちはますます金持ちになった。

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ワールドシリーズ優勝パレードから間もないアストロズはコール、ダラス・カイクル、ジャスティン・バーランダー、ランス・マカラーズ、チャーリー・モートン、それに居場所が微妙なブラッド・ピーコックという豪華ローテーションを誇ることになった。球界屈指のローテーションの最後の仕上げにかかったコストとは? アストロズがピッツバーグに放出したのは5番手プロスペクトのコリン・モランと15番手プロスペクトのジェイソン・マーティン、救援投手のマイケル・フェリースとジョー・マズグローブだった。

確かに一定のポテンシャルがある戦力一式ではあるが、球界全体の反応は、「パイレーツがエースの代わりに得たのは、たったそれだけなの?」というものだ。

特にパイレーツがスモールマーケットのチームであることを考えれば、もっともな反応だ。

現金を積んで課題をなくすことができる、あるいはその意欲がある球団ではないのだ。パイレーツが、特にあと2シーズン、チーム支配下に置いておけるスター選手の1人を放出するトレードに踏み切ったのなら、見返りにトップクラスのタレントを獲らなくてはならない。しかし、彼らはそれをしなかった。

交換相手の目玉であるモランは、ここ2シーズン、メジャーの舞台を味わったものの、メジャーリーグ出場は16試合にとどまる。2013年ドラフトの全体6位指名の三塁手は昨シーズン、トリプルAで打率.308/出塁率.373/長打率.543、18ホームラン、63打点をマークし、キャリア最高の年を過ごした。モランがメジャーレベルでも打者として成功することを疑う理由はない一方で、これらの数字が打者有利のパシフィック・コースト・リーグの産物であることも否定できない。

マズグローブは交換相手の中の2番目の戦力と考えられる。先発から転向した右腕は救援で防御率1.44をマーク、2017年、ヒューストンのブルペンの戦力として頭角を現した。ただ、利便性はあるものの、チームトップの先発投手に対する2番目に優れた交換要員としては大騒ぎする選手ではない。


(後編へ続く)

Gary Phillips