ドジャースの大型ルーキー、ベリンジャー独占インタビュー

Ryan Fagan

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元記事:Cody Bellinger talks about the Dodgers, 'Seinfeld' and maintaining a sweet swing

(2017年10月6日公開)

 

ナショナル・リーグの新人王は、ワールド・シリーズが終了するまで公式に発表されないことになっている。が、満場一致で、コディ・ベリンジャーの受賞は決定的だろう。もしこれで、あなたの予想の楽しみが興ざめになってしまったのなら、お詫びしよう。

ルーキーとして出場した今シーズン、ベリンジャーは39本のホームランを放った。2017年の最初のほぼ1か月を、マイナー・リーグで過ごしたにも関わらず、だ。ベリンジャーはドジャースに対し、即座に影響を及ぼし始めた。それは、まったくもって見事なものだった。

ベリンジャーがデビューする前のドジャースの戦績は、9勝11敗。そしてベリンジャーをラインナップに迎えて以来のドジャースは、どの一連の試合をとっても、まるで別のチームだった。ベリンジャーのデビューから数えて最初の17試合を13勝4敗、57試合を42勝15敗、そして101試合を78勝23敗としたのだ。

これで、私の言うことがお分かりいただけたと思う。

ベリンジャーは今週、「スポーティング・ニュース」の取材を受け、ルーキーとしての記念すべき1年と、ドジャースが今週金曜に行われるプレーオフ初戦の準備を整える中、彼が学んだことについて、話してもらった。ベリンジャーはスポーツ・サプリメントMET-Rxのスポークスマンとして、いくつかのインタビューを行っている。

以下、その一部を抜粋したものを、ご紹介しよう。

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スポーティング・ニュース(以下SN):プレーオフがついにやってきました。とても楽しみにしているのではないでしょうか。

ベリンジャー:そうだね、ついに、だね。ボクは、特に先月は、ボクらにとってまるでシーズン丸ごとのように感じた1か月だった。苦戦したからね。みんなプレーオフに向けて、準備は整っていると思う。

SN:メジャー・リーグ出場5試合目で、2本のホームランを放ちました。そして10試合目でさらに2本。きっとたくさんの人に、こう言われたのではないでしょうか。「そんなに簡単にやってのけるべきものじゃないんだよ!」と。

ベリンジャー:そうだね、今年1年ずっと、いろんな人にそう言われたよ。でも信じてほしいんだけど、決してそういうわけじゃないんだ。そこには、たくさんの努力が注がれている。早い時点で波に乗ることができて、その後できるだけ長い間、それに乗り続けようとしたんだ。

SN:チームが波に乗っている時、クラブハウスの中ではどんな風に感じていましたか?

ベリンジャー:自然な感じだったよ、本当に。思えば、奇妙だけどね。試合に行って、どの試合も、本当にどの試合もすべて、勝つことを予期していた。9回の時点で4点差で負けていても、いつもどうにかして逆転する。そして、自分たちにはもっといい試合ができるとすら感じていたんだ。クレージーだよ。

SN:あの一連の試合のうち、あなたにとって特に印象に残っているゲームはありますか?

ベリンジャー:ボクにとっての5試合目、フィリーズ相手のホーム・ゲームだ。ボクらが9回裏で3本ホームランを放った試合だよ。ボクはあの時、2本目のホームランを打った。あれで、ボクは、急速に自信をつけた。チームとしてもあの後、波に乗り始めたという感じがする。

SN:そして、勝ち続けた後に突如として、17試合で16敗したんでしたね。

ベリンジャー:クラブハウスが悪い、と言う人はたくさんいた。でもあの時クラブハウスにいた人は、まるでボクたちが勝ち続けてでもいるかのように感じたんじゃないかな。ああいう試合が続いているのをすでに経験している、ベテラン選手たちのおかげだと思う。ただいくつかの試合の中で、2つか3つ、自分たちのほうには行かないボールがあったというだけのことだ。それが、野球っていうものだ。

SN:ああいった、厳しい試合が続いたという経験から、何か学んだことはありましたか?

ベリンジャー:あのいくつかの試合を負けたのは、ボクらにとっていいことだ、という人は何人かいた。ボクらは無敵ではなくて、まだ努力をしなければならない、そう簡単なことではない、と知る、という意味でね。

SN:そのことは意味あることだと、自分自身感じましたか?

ベリンジャー:そう思うよ。例えば、ほかのスポーツで言えば、(バスケットボールの)ウォリアーズは、レギュラー・シーズンで記録を破ったけど、それでも負けた。(NFLの)ペイトリオッツは、レギュラー・シーズンで負け知らずだったけど、スーパーボールでは負けた。何試合か負けることによって、謙虚でい続けられるとボクは思う。

SN:あなたはリトルリーグ・ワールドシリーズでプレーしたことがあり、今年はホームラン・ダービーに参加しました。あなたにとってどちらが、より緊張しましたか?

ベリンジャー:ホームラン・ダービーかな。リトルリーグ・ワールドシリーズに出た時は子供だったから、緊張はしなかった。ただ楽しいというだけだ。でも打つことを期待されてホームベースに向かう時は、周りを見回したりして、たくさんの人がボクの打撃練習を見ているなとか、思うんだ。

SN:少なくとも、第1ラウンドは突破しましたね?

ベリンジャー:そうだね、それを、ボクは目指していたからね。ボクには勝ち目はないと分かっていた。ただ楽しみたいと思っていた。でも思っていたより、ずっといい感じだった。すごく楽しかったよ。

SN:左打ちについては常に何かしら語られるものですが、メジャーデビューされて以来、あなたのスイングについても多くの人がコメントしています。自分のスイングは、語られる通りのものだと思いますか?

ベリンジャー:ボクはいつも攻撃的なスイングをしてきた。ただ、ボクが今の段階に到達するまでのあいだに、正しい「スイッチ」を入れてくれたヒッティング・コーチが何人かいた。まっすぐに立って、スイングするまでバレルをフラットにしておく。それが、ボクが打つ時のいつものやり方だ。完成させるまでには、もう少し微調整が必要だけどね。

SN:現役時代のお父様のスイングよりも、自分のほうがスイートなスイングだと、お父様に対して自慢したことはありますか?

ベリンジャー:ボクはあんまり言わないけど、それを冗談として父に言う人は結構いるみたいだね。

SN:メジャーリーグでプレーした経験を持つお父様を持つというのは、すばらしいことでなのではないかと思います。

ベリンジャー:父は、すべてを経験してきている。ワールド・シリーズにも行ったし、うまく行っていないチームでプレーしたこともある。彼のような父を持って、ボクは本当に恵まれている、と感じる。いつもそこにいてくれる。たくさんの知識を持っていて、ボクの試合を見ていて何かがちょっと違うよ、と父が言う時、それは大抵正しい。それでボクは家に帰って録画を再生して、父の言うことが正しいかどうかを確認する。

SN:お父様とは、野球について頻繁に話をするんですか?

ベリンジャー:一日置きくらいにはするかな。東海岸なのか、西海岸なのかとか、どこにいるか、にもよるし、どれくらい遅い時間になるかにもよるけど。

SN:お父様があなたに対して、繰り返し言うことは何か、ありますか?

ベリンジャー:ボクと話をする時は、いつも、試合では懸命にプレーし続けろ、敬意をもって、正しいやり方でプレーしろ、と言うね。父にとっては、それが一番重要なことなんだ。

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SN:ふと思ったのですが、ゴルフはされますか?

ベリンジャー:いやまあ、することはするけど、すごく、すごく下手だよ。

SN:あの、攻撃的なスイングを見ていて、どうなのかな、と思ったんです。ゴルフボールをかなり遠くまで飛ばせるのではないかな、と。

ベリンジャー:ボクがうまいのは、ドライバーだけだよ。グリーン周りとなると、ひどいものだ。かなり遠くまで飛ばせるけど、まっすぐ行くことはあまりないね。ゴルファーとしてはかなりダメなほうだよ。115とか出すしね。

SN:つまり、基本的にはスクランブル(ゴルフで、それぞれのプレーヤーがティーショットを打ち、その中から最も良いボールを選んでプレーする、というチーム方式の競技方法)だけが得意、というわけですね。

ベリンジャー:そうなんだ、ボクは最高のスクランブル男だよ。

SN:もう1つ、別の質問なんですが、スコット・ヴァン・ペルトの番組に登場した際のあの、「サインフェルド」の一件(俳優でコメディアンのジェリー・サインフェルドについて、ベリンジャーが名前を聞いたことはあるけど知らない、とコメントした)とについて、人から聞かれることは今でもありますか?

べリンジャー:そうだね、今はかなり落ち着いてきたけど、当時はものすごかったよ。ウソをつくべきだったね。知ってる、ってウソをつくべきだったんだ。

SN:おや、そうなんですね。一体何が起こったんですか?

ベリンジャー:ボクは、サインフェルドが何かの番組を持っていることは知っていた。ただ、質問された時、今は彼が何をしているか知っているか、と聞かれたんだと思ったんだ。それがちょっと、間違えて受け取られたんだよ。今は、何も問題ないけどね。

SN:MET-Exのプロモーション活動について、教えてください。

ベリンジャー:野球のシーズンは長いから、ボクも、それから多くの選手たちも、健康な状態でプレーし続けるための、しっかりした栄養と食材を摂る必要がある。MET-Exは、プロテイン・バーから、そのほかのプロテイン製品まで、必要なものをすべてそろえている。

SN:MET-Exの製品は、いつから利用していますか?

ベリンジャー:2、3ヶ月前からだよ。以前よりも体重を増やすことができた。これはボクにとって、大きな進展なんだ。シーズン中は大抵、体重が落ちるからね。

SN:スランプに陥らないよう、何かしていることはありますか?

ベリンジャー:録画をたくさん見る。ほかのチームのことは分からないけど、ボクらは、録画したものと合わせて、選手ごとのかなり綿密な評価レポートがあって、それがボクらのフロントオフィスに置いてある。必要な情報とか、欲しい情報はすべてそこにあるから、それを最大限に利用するようにしている。

SN:どんなことを見ますか? 自分のスイング? それともピッチャー?

ベリンジャー:試合の前には、ピッチャーを見る。でも自分自身に関しては、自分の手がどこにあるかを見る。手が悪い場所にあれば、それを変える必要があると分かる。自分のスイングを理解して、毎日バッティング・ケージに行って、一貫したスイングができているかを確認する。

SN:一番難しいのが、手、ということでしょうか?

ベリンジャー:そうだね、いくつかあるんだけど、手であったり、足であったり。ほかのみんなについても、同じだと思う。何かしら、いくつか小さなことで、邪魔になっていること、調子の悪さの原因があるんだ。自分がこうあるべき、と思う選手になるためには、大きなスランプに陥る前に、それを早い段階で見つける必要がある。

 

Ryan Fagan

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Ryan Fagan, the national MLB writer for The Sporting News, has been a Baseball Hall of Fame voter since 2016. He also dabbles in college hoops and other sports. And, yeah, he has way too many junk wax baseball cards.