ドジャースが勝利したWS第1戦「3つのポイント」

Ron Clements

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火曜日、完璧なまでの最初のイニングで、クレイトン・カーショウが投げたのは、たったの8球だった。

これが、この夜の流れを決めた。ドジャー・スタジアムで行われたワールドシリーズの第1戦、3対1のドジャースの勝利は、エース投手カーショウによってもたらされたものだった。

7イニング中、カーショウが奪った三振は11、四球なし、そして打たれたヒット数はたったの3。ドジャースの監督、デーブ・ロバーツが8回にブルペンに向き直るまで、カーショウが投げたのはほんの83球だった。

カーショウは、フォックス・スポーツに対してこう話した。

「自分はすごくいい感じだ、と(ロバーツに)言ったんだ。でもボクらの今のブルペンにとっては、それほど問題じゃなかった」

ドジャースのリリーフ投手、ブランドン・モローは8回を完璧に抑え、次の9回でケンリー・ジャンセンがとどめを刺した。かかった時間は、たったの2時間28分だった。

ドジャースの中堅手クリス・テイラーは、ダラス・カイケルの最初のイニング1球目で、球場左のフェンスを大きく超えるホームランを放ち、ドジャースが早々に1点リード。

 

 

4回、アストロズ三塁手のアレックス・ブレグマンが、テイラーとほぼ同じ場所にホームランを放って一点を返し、ここで同点に。

カーショウが今年のポストシーズン4試合で打たれたホームランは、これで7本目。ポストシーズン1度にしては、自己最多ではある。だがブレグマンに対してのこの1球が、この夜、カーショウの唯一の失敗だったと言っていい。

 

 

以下、ドジャースの対アストロズ戦での勝利に見る「3つのポイント」を挙げてみよう。

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1:カーショウのポストシーズンにおける「苦悩」は、もはや過去のもの

今シーズン以前は、キャリア14回のポストシーズン登板で4勝7敗だったのが、今年はすでに3勝0敗。火曜日のカーショウは、非常に効率よく、かつ力強い投球を見せた。もしアストロズが再びカーショウに対面することがあるとしたら、カーショウの出身地テキサスで行われる第5戦になる可能性が強い。

ワールドシリーズで、無四球で11三振を奪った投手は、カーショウの前には元ドジャーズ投手のドン・ニューカムがいたのみ。火曜日の試合で、ニューカムの記録に肩を並べた形だ。またワールドシリーズで、少なくとも10奪三振、四球なし、許したヒットは3本以下の記録を出した、最初の投手ともなった。

 

2:ホームランの年は、まだ続く

水曜日の試合、得点のすべてがホームランだった。暖かい空気が上昇するドジャー・スタジアムでは、たしかにボールは良く飛んでいく。だが今シーズン、記録的な数のホームランが出ており、それはワールドシリーズでもとどまるところを知らないようだ。メジャーリーグにおけるベストの投手2人による試合だったにも関わらず、だ。

勝負の決め手となったホームランは、6回、二死の後にジャスティン・ターナーのツーランだった。テイラーに対し、2アウトとしておきながらも歩かせてしまったカイケルにとっての痛手となった。カイケルは6と2/3のイニングで、6安打で3得点を許し、奪った三振は3つのみ。あの四球が高くつき、振るわなかった。

 

 

3:アストロズの、ポストシーズン不振は、続く

アストロズにとって、サイ・ヤング賞に3度輝き、また2014年のナショナル・リーグMVP選手との対戦だったこの試合、確かに簡単なものではなかった。だが今シーズン、メジャーリーグで最高得点を誇るにも関わらず、大した攻撃を見せることなく終わった。最も失望的だったのは、トップバッター(リードオフ・ヒッター)のジョージ・スプリンガー。この日は4三振。今ポストシーズンでは15三振、47打数10安打(打率.213)にとどまっている。

 

Ron Clements