現在ワールドシリーズに出場しているロサンゼルス・ドジャースのダルビッシュ有が、NPBにおける沢村賞の選考基準に疑問を呈した。
菊池雄星選手沢村賞でいいんじゃないですか?
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) October 30, 2017
選考基準の曖昧さもそうだし、なにより選考委員に決めさせるのではなく記者の投票制にすればいいのでは?
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今年の沢村賞は菅野智之(読売ジャイアンツ)が受賞したが、ダルビッシュは菊池雄星(西武ライオンズ)も受賞に値するという持論を展開した。
自分は08年に選考基準全部満たしたのですが21勝した岩隈さんが受賞しました。同時選出もという話もありましたが結果は岩隈さんだけで納得もしていました。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) October 30, 2017
ですがオフに入ってすぐの時に羽田空港のトイレで当時の選考委員だった某OBから「君は若い分、来年以降もとれるしから外したよ」と言われ当時22歳ながら失望したのを覚えています。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) October 30, 2017
本当に目指していたタイトルだったので凄く残念でした。
翌年からは目指さなくなってしまいました。
沢村賞は現状、プロ野球OBにより構成される選考委員5名により選出される仕組みになっている。
それ故、選考結果は彼らの主観に大きく左右されることになる。
だからそれだと主観で決まってしまうので文句が出てしまうんですよ。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) October 30, 2017
ベストはNPBとして選考対象の選手の細かいデータを作って記者に渡し、記者に投票してもらうのが1番文句でないです。
MLBみたいに1人1人の記者が誰に投票したかをわかるようにするのが前提ですが。 https://t.co/WzN9mhRYGB
その気持ちはよくわかります。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) October 31, 2017
ただしっかりとした数字を記者に共有し、誰が誰に投票したかをわかるようにすれば責任が出てくるぶん適当には出来なくなると思うんですよね。
たとえばMLBのサイヤング賞は、全米野球記者協会(BBWAA)の記者30名の投票により選出される。
どの記者が誰に投票したのかも、全てわかるようになっている。
納得感のない投票を行った記者がいたら「なぜその選手に投票したのか?」と説明を求められることもある。
これは日米の野球文化、スポーツジャーナリズムの大きな違いといえよう。
アメリカのメディアには原則、記事には記者の署名が入る。
「この文章は誰が書いたのか」という責任の所在を明確にするためだ。
スポーツに限らず、国際的にはジャーナリズムの基本的な姿勢だろう。
一方で、スポーツ紙など日本のマスメディアだと、無記名の記事が掲載されることも少なくない。
記者個人の名前よりも先に会社名、媒体名が出てくるため、記者の責任を追求しにくいという現実がある。
メジャーリーグでも、一部の記者による不可思議な投票が問題になることはある。
しかし、その場合は「私はこういう理由でこの選手に投票しました」という、客観的で論理的な説明を求められる。
「なんとなく」では認められない文化があるので、メディアの成熟も含めたスポーツ文化の発展につながる土壌がある。
MLBでは各賞しっかり数字で比べられますよ。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) October 30, 2017
近年主観では選ばないようになってます。去年のアメリカンリーグのサイヤングは別ですが。 https://t.co/LZIDu3WP09
ダルビッシュが提言するように変わっていくためには、まず日本のメディアが変わっていくことが必要なのではないだろうか?